【大学入試】生物基礎②《遺伝子》重要語句と典型問題まとめ・総チェック

生物基礎①《生物の特徴》はコチラ
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遺伝子

DNAと遺伝子

★遺伝、形質、遺伝子
生物がもつ形や性質などの特徴(形質)が,親から子へと伝わることを遺伝という。
この現象は,親から子へと形質を決定する因子が受け継がれることで起こっており,この因子を遺伝子という。
遺伝子の実態は、DNA(デオキシリボ核酸)であることが、過去の偉人たちの実験で判明している。

★グリフィスの肺炎双球菌(病原性のあるS型、病原性のないR型)の実験
マウスに、死んでいるS型と、生きているR型を注入すると、マウスがS型に感染して死亡した。
つまり、死んでいるS型が生き返ったと考えるのは無理があるため、「死んでいたS型の何かがR型をS型に変化させた」という形質転換があると発見した。
*形質転換を引き起こす犯人まではわからず。

★エイブリーの肺炎双球菌の実験(S型菌の成分を調べて形質転換を引き起こす物質を特定)
S型の成分は、大きく分けて3つ(多糖、タンパク質、DNA)を調査した。昔は、成分をピンポイント(DNAだけ)で抽出実験は難しいので、3つの成分に分解酵素を入れることで、消去法で実験を行った。
実験結果
1、生きた R 型菌 + S 型菌抽出液 + 多糖類分解酵素 →形質転換〇
2、生きた R 型菌 + S 型菌抽出液 + タンパク質分解酵素 →形質転換〇
3、生きた R 型菌 + S 型菌抽出液 + DNA 分解酵素 →形質転換×
つまり、DNAを分解した場合のみ形質転換が起こらなかったため、形質転換を引き起こす成分はDNAとわかった。

★ハーシーとチェイスの実験(T2ファージというウィルスの、大腸菌への感染方法を観察)
感染物質は、DNAかタンパク質か?(T2ファージは、感染させるために大腸菌にDNAを注入しているのか?それともタンパク質を注入しているのか?)
DNAとタンパク質をそれぞれ標識して、感染後、かくはんして遠心させる(感染している大腸菌は重いので下の方へ、下の方にある成分が感染物質)
実験結果:ファージの DNA は大腸菌とともに遠心分離の沈殿の方から確認されたが、ファージのタンパク質は遠心分離の上澄みに残っていた。
増殖(感染)を引き起こす物質は、タンパク質ではなく DNA であることを示している。

ハーシーとチェイスの実験

ハーシーとチェイスの実験

DNAの構造と複製

★DNAの構造《ヌクレオチド》
DNAの基本単位をヌクレオチドという。
リン酸+五炭糖(デオキシリボース)+塩基(アデニン、チミン、グアニン、シトシン:シャルガフが塩基の相補性を発見)

DNAの構造《ヌクレオチド》

DNAの構造《ヌクレオチド》

★DNAの2重らせん構造(ワトソンとクリックが発見)
1つのヌクレオチドの五炭糖は、他のヌクレオチドのリン酸とくっつき一本鎖となる。【イメージ:はしごの片方】
→水素結合(AーT、GーC)によって、二本鎖となる。【イメージ:はしご】
→二本鎖がヒストンというタンパク質とくっついて、染色体を作り出す。

★DNAの抽出実験
・核がある細胞を使うので、原核生物や哺乳類の赤血球は実験に使えない。
・2重らせんからヒストン(タンパク質)を取り除くために、タンパク質分解酵素(トリプシン)や煮沸をしたりする。
・DNAはエタノールには溶けないので、エタノールを加えて、ガラス棒に巻き取る。

★遺伝子(DNA、染色体)の半保存的複製
1 本のコピーでイメージすると、本をコピーするときにまず本を開く。
つまり、水素結合を解いて、2本鎖を1本鎖にバラバラにする(鋳型にする)
2 1本鎖ずつがそれぞれコピーされ、半分古い鎖+半分新しい鎖=二重らせん構造に元通りになる。

DNAの塩基計算

★DNAの塩基計算では、1本鎖と2本鎖でそれぞれわかることがある(下図、写真参照)

DNAの塩基組成計算

DNAの塩基組成計算

ある生物の DNA における塩基組成を調べたところ、グアニンの割合が 22.5%であった。
このときの塩基組成に関して、アデニンとチミンの合計、チミンとシトシンの合計をそれぞれ答えなさい。
問題文の「グアニンの割合が 22.5%」は、グアニンの2本鎖の合計が22.5%という意味。
これと同じ割合なのがCであり、Cの2本鎖の合計は22.5%になる。
これらGとC合わせると22.5+22.5=45%
全体の100%から引き算をすると、AとT合わせたものは 100%-45%=55% なので、
Aの2本鎖合計は55÷2=27.5%(Tの2本鎖合計も27.5%)

AとTの合計は、55%
TとCの合計は、50% (*TとC、TとG、AとC、AとG は必ず50%になる。)

体細胞分裂

体細胞と遺伝情報

体細胞と遺伝情報

体細胞分裂(間期と分裂期)

体細胞分裂(間期と分裂期)

★体細胞分裂:母細胞から同じ遺伝子を持つ娘細胞(クローン)を作り出すこと。
*最初は受精卵からスタートし、体細胞分裂を繰り返して神経細胞や赤血球などへ分化していく(同じクローンであり同じDNAを持っていても、設計図のどの部分を発現させるか異にさせることで分化できる。
★減数分裂:配偶子を作る分裂のこと。

★体細胞分裂の周期(細胞周期)
*英語:間期=G(gap)、合成期=S(Synthesis phase)、分裂期=M(Mitosis and cytokinesis)

スタート
間期(G1:DNA合成準備期)

間期(S:DNA合成期)DNAの量がだんだん2倍へ

間期(G2:分裂準備期):染色体はひも状で光学顕微鏡でも見えない

分裂期(前期):染色体が凝縮してひも状から棒状になる=棒状になると光学顕微鏡で見ることができる

分裂期(中期):染色体が中央(赤道面)に並ぶ

分裂期(後期):染色体が両極に移動

分裂期(終期):核が再形成、DNA量が半分に元通りになる、染色体はひも状になり見えなくなる

*DNA合成期が訪れない細胞がある理由
分裂を終えた細胞は、G1期から分化した状態になっているため。(もうDNAの合成をしなくて良くなった。)

*観察された細胞の数の比は、時間の比(例 分裂はすぐ終わる)と同じになる。
間期:分裂期(前期、中期、後期、終期の合計)=約10:約1

★染色体の培養実験
・1つの染色体は、合計4本の鎖から成る。
・DNAを合成するS期のときに、培養液が放射性同位体を含むと、コピーされる染色体にも放射性同位体が取り込まれて標識される。

遺伝情報とタンパク質

遺伝情報は、DNA の塩基配列(A,T、G、C)として保存されている。
DNA の塩基配列(A,T、G、C)に基づいて、アミノ酸が特定の順番で連結されることで、さまざまなタンパク質が合成される。

★タンパク質とは
タンパク質は、アミノ酸(側鎖Rの種類によって20種存在)が鎖状に連結したポリペプチドでできている。

*ポリペプチドの場合の数
アミノ酸1つにつき20種のパターンがあるので、例えば、アミノ酸2個つながると202パターン、アミノ酸がn個つながると20nパターンの可能性がある。

遺伝情報とタンパク質、アミノ酸、ポリペプチド

遺伝情報とタンパク質、アミノ酸、ポリペプチド

★タンパク質(ポリペプチド)の構造
ポリペプチドは、折りたたまれることで固有の立体構造を形成し、タンパク質としての機能を発揮する。
一次講造:ポリペプチドにおけるアミノ酸の配列順序。
二次講造:部分的に形成されるらせん構造やジグザグ構造。多くのタンパク質が共通してもつ。
三次講造:ポリペプチドが形成する固有の立体構造。
四次講造:複数の三次構造体がさらに集合することで形成される構造。

遺伝情報の発現

★遺伝子の発現とは
遺伝子の発現とは、DNA の塩基配列(A,T,G,C)として存在している遺伝情報に基づいてタンパク質(ポリペプチド)が合成されること。

★タンパク質(ポリペプチド)の合成【セントラルドグマ】のやり方
まず設計図が必要:DNAの塩基配列(A,T,G,C)が設計図の原本となる。
転写(RNAの合成):次に設計図の原本(DNA)から、部分的にコピーを取る。DNAの部分的なコピーをRNAという。このコピーことを転写という。
翻訳:RNAの情報に基づいてタンパク質を合成する。この作業を翻訳という。

*設計図(DNA)から転写、翻訳、この一連の情報変換の流れのことをセントラルドグマという。

★RNA(リボ核酸)とは《DNA(デオキシリボ核酸)との違い》
RNAの基本単位は、DNAと同じで ヌクレオチド という。
リン酸+五炭糖(リボース)+塩基(アデニン、ウラシル、グアニン、シトシン)
《DNAとの違い》糖の種類がデオキシリボースではなくリボースであり、塩基がチミンではなくウラシルとなる。また、2重らせん構造ではなく1本鎖である。

★転写(DNA→mRNA)から翻訳(mRNA→tRNA→アミノ酸→タンパク質)

【セントラルドグマ】転写から翻訳の流れ

【セントラルドグマ】転写から翻訳の流れ

転写の過程
発現する遺伝子領域の 2 本鎖 DNA がほどけて,一本鎖となる。
ほどけた鎖の一方に,相補的な塩基を持ったヌクレオチドが水素結合で結合する。読み取られる DNA 鎖を、鋳型鎖という。
隣り合うヌクレオチドが連結することで,DNA の塩基配列を写し取った一本鎖RNA(mRNA)ができる。
翻訳の過程
転写で合成された mRNA の 3 つ組み塩基(コドン)に対して,相補的な 3つ組み塩基(アンチコドン)をもつ tRNA が連結する。
tRNA は,アンチコドンに対応した特定のアミノ酸を運んでくる。
tRNA によって運ばれてきたアミノ酸同士がペプチド結合で連結することで,ポリペプチド(タンパク質)が合成される。

遺伝暗号表(コドン表)

遺伝暗号表とは、mRNA の 3 つ組み塩基(コドン)とアミノ酸の関係としてまとめたもの。
*tRNAのアンチコドンと対応していないので、必ずmRNAのコドンを見ること。

★「開始コドン」と「終止コドン」とは
「終止コドン」は、アミノ酸に対応しておらず、翻訳の終わりのみを示す。例 UAA,UAG,UGA
「開始コドン」は、AUG であり、メチオニンを指定するとともに、翻訳の始まりを示す。

★コドンとアミノ酸の場合の数
コドンは4種類の塩基(A,U,G,C)を重複して3つ使えるので、4×4×4=64パターン表すことができる。
もっとも、アミノ酸は側鎖(R)の種類によって、20種しかない。
よって、複数のコドンが同じアミノ酸に対応する場合がある。例 UUU,UUC → フェニルアラニン

*逆に2 つの塩基(A,U,G,C)の組み合わせによって 1 つのアミノ酸が指定されるとすると、4×4=16パターンしかアミノ酸を指定できないので、20種のアミノ酸を指定できないという不都合が生じる。

遺伝暗号表(コドン表)

遺伝暗号表(コドン表)

ゲノム

ヒトゲノム

ヒトゲノム

★ゲノムとは
生物が自らを形成,維持するために必要な遺伝情報の 1 組のこと(体の設計図のこと)。
ゲノムは、生物種によって固有の本数の染色体から構成されている。

例 人であれば、それぞれの親から引き継ぐ23本の染色体をゲノムという。
親から23本の染色体をそれぞれ引き継ぎ、合計2セットのゲノム(46本の染色体)を持つ。
親から引き継いだそれぞれ対応する染色体を「相同染色体」という。
《イメージ》本でイメージすると、1巻〜23巻の漫画本(染色体)があり、全体で物語(ゲノム)を構成している。母からもらった1巻と父からもらった1巻は似ているので、相同染色体という。1〜22巻を「常染色体」といい、23巻目は「性染色体(女性ならX染色体、男性ならY染色体)」と呼ぶ。

★ゲノムサイズ
ゲノムサイズとは、ゲノムを構成する DNA の総塩基数をさす。

例 人であれば、23本の染色体で1つのゲノムであるが、この23本の染色体には約30億の塩基対(A、T、G、C)が存在する(体細胞には両親から受け継ぐので約60億の塩基対が存在)。この約30億の塩基対の組み合わせで約2万種類の遺伝子が存在する。

★遺伝子と分化
そもそも体細胞分裂とは、母細胞から同じ遺伝子を持つ娘細胞(クローン)を作り出すこと。
最初は受精卵からスタートし、体細胞分裂を繰り返して神経細胞や赤血球などへ分化していく。
なぜ、同じクローンであり同じDNAを持っていても、機能を異にする神経細胞や赤血球ができるのか?
→DNAの設計図のどの部分を発現させるかで分化が可能になる。

パフ

パフ

テストで90点以上が取れるコツ

テストで90点以上が取れる学習手順まとめ
1、学校のワーク(問題集)をテスト1週間前までに解き終わり基本を身につける。
2、定期テスト過去問を解く。
3、入試問題(正答率20%以下)を解く。

定期テスト過去問を解くだけでも、十分な得点を狙えます。

しかし、満点を狙いたい方へ。
学校の先生によっては、100点を防ぐために、入試問題まで出題される方がいらっしゃいます。

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