受験指導歴20年以上の受験ガチ勢チートが、テストに出るポイントをまとめた。
以下は必ずマスターすること。
- 昔の月の表し方
- 昔の時刻の表し方
- 「なり」の判別【断定存在の助動詞、伝聞推定の助動詞、ラ行四段活用動詞の連用形、ナリ活用の形容動詞の活用語尾かの区別】
- 「ぬ」の判別【打消しの助動詞「ず」の未然形、完了の助動詞「ぬ」の終止形】
旧国名は、知っていると便利レベル。必須ではない。(中学受験社会では必須)
土佐日記の大意
国司(公務員みたいなもの)であった紀貫之が、土佐(高知県)の任務を終え、京都へ帰るまでの日記。
938年12月21日に土佐を出発し、途中の海賊に対する恐怖、帰京を待望する気持ちなどが書かれた、55日間の旅日記でもある。
土佐日記 (門出)原文と現代語訳・品詞分解
品詞ごとに日本語訳を対応させてみてください。
男 も す なる 日記 と いふ もの を、
現代語訳表示
女 も し て み む とて 、する なり。
現代語訳表示
それ の 年 の 師走 の 二十日あまり一日 の 日 の 戌(いぬ)の時 に、 門出す 。
現代語訳表示
そ の よし、 いささかに もの に 書きつく。
現代語訳表示
ある 人、 県(あがた) の 四年(よとせ) 五年(いつとせ) 果て て、
現代語訳表示
例 の こと ども みな し 終へ て、
現代語訳表示
解由(げゆ) など 取り て、
現代語訳表示
住む 館(たち) より出でて、 船 に 乗る べき 所 へ 渡る。
現代語訳表示
かれ これ、 知る 知ら ぬ、 送り す。
現代語訳表示
年ごろ よく 比べ つる 人々 なむ、 別れ がたく 思ひ て、
現代語訳表示
日 しきりに とかく し つつ ののしる うち に、 夜 更け ぬ。
現代語訳表示
二十二日(はつかあまりふつか) に、 和泉(いずみ)の国 まで と、 平らかに 願(がん) 立つ。
現代語訳表示
藤原のときざね 、 船路 なれ ど、 馬のはなむけ す。
現代語訳表示
上(かみ) 中(なか) 下(しも) 、 酔ひ 飽きて 、
現代語訳表示
いと あやしく 、 塩海(しおうみ) の ほとり にて 、 あざれあへ り。
現代語訳表示
*「あざる」には、もう1つ「腐る」という意味があり、塩は腐らないはずなのに、腐ると掛けている。
土佐日記 (門出)過去問ダウンロード
昔の月の表し方
★和風月名(わふうげつめい)・旧暦の月の異称
春
1月 睦月(むつき)
正月に親類一同が集まる、睦び(親しくする)の月。
2月 如月(きさらぎ)
衣更着(きさらぎ)とも言う。まだ寒さが残っていて、衣を重ね着する(更に着る)月。
3月 弥生(やよい)
木草弥生い茂る(きくさいやおいしげる、草木が生い茂る)月。
夏
4月 卯月(うづき)
卯の花の月。
5月 皐月(さつき)
早月(さつき)とも言う。早苗(さなえ)を植える月。
6月 水無月(みなづき、みなつき)
水の月(「無」は「の」を意味する)で、田に水を引く月の意と言われる。
秋
7月 文月(ふみづき、ふづき)
稲の穂が実る月(穂含月:ほふみづき)
8月 葉月(はづき、はつき)
木々の葉落ち月(はおちづき)。
9月 長月(ながつき、ながづき)
夜長月(よながづき)。
冬
10月 神無月(かんなづき)
神の月(「無」は「の」を意味する)の意味。全国の神々が出雲大社に集まり、各地の神々が留守になる月という説などもある。
11月 霜月(しもつき)
霜の降る月。
12月 師走(しわす)
師匠といえども趨走(すうそう、走り回る)する月。
昔の時刻の表し方
★十二時辰(じゅうにじしん)
1日をおよそ2時間ずつの12の時辰(じしん)に分ける時法。
例 丑の刻参り(うしのこくまいり)
日本に古来伝わる呪いの一種で、丑の刻(午前1時から午前3時ごろ)に神社の御神木に藁人形を釘で打ち込む。
例 辰(たつ)は何時ごろか?
干支が0〜11の番号と対応している。
ねうしとらうたつ…
01234…
辰→4
4×2±1より、辰の刻は、7時から9時の間(答え)。
子 ね 北 23-01時
丑 うし 01-03時
寅 とら 03-05時
卯 う 東 05-07時
辰 たつ 07-09時
巳 み 09-11時
午 うま 南 11-13時
未 ひつじ 13-15時
申 さる 15-17時
酉 とり 西 17-19時
戌 いぬ 19-21時
亥 ゐ 21-23時
「なり」の判別【断定存在の助動詞、伝聞推定の助動詞、ラ行四段活用動詞の連用形、ナリ活用の形容動詞の活用語尾かの区別】
断定存在の助動詞「なり」
語源:場所にあり
★現代語訳:~である(断定)、~にある(存在)。
~である(断定)
例 舟の内なる者ども(船の中にいる者たち)
~にある(存在) *場所の体言+なり の形になっていた場合
★接続:体言や連体形
副助詞 ばかり 「ばかりなり」
接続助詞 ば 「~ばなり」
指示副詞 かく 「かくなり」
指示副詞 さ 「さなり」
指示副詞 しか 「しかなり」
副詞 わざと 「わざとなり」
★断定存在の助動詞「なり」の活用:形容動詞型で活用していく
伝聞推定の助動詞「なり」
語源:音(ね)あり
★現代語訳:~そうだ(伝聞)、~のようだ・らしい(推定)
~のそうだ(伝聞) *人から聞いた噂などが文脈から読み取れる場合
例 虫の声すなり。(虫の声がするようだ。)
~のようだ・らしい(推定) *「音」に関わる言葉が文脈から読み取れる場合
★接続:基本は終止形、例外としてラ変型は連体形
「鳴く」というのは四段動詞なので、aiuueeと活用し、連体形か終止形かわからない。
このような四段動詞の場合、断定存在の助動詞「なり」との区別が問題となる。
語源から考えて、音声を表す動詞(言ふ、泣く、打つ、叩くなど)の場合、伝聞推定の助動詞「なり」であることが多い。
例 あるなり
この場合、「ある」が連体形なので、断定存在の「なり」の可能性がある。
そして、例外としてラ変型で活用する動詞や形容詞などは、伝聞推定の助動詞と連体形で接続するので、伝聞推定の「なり」の可能性もある。
文脈で判断するしかない。
例 あんなり
ラ変型撥音便「あんなり」などが出てきたら伝聞推定の「なり」と確定する。
理由:撥音便「ん」は後ろに推定系があるから。
暗記:ラ変型撥音便+伝聞推定の「なり」
あ(ん)なり
か(ん)なり
ざ(ん)なり
た(ん)なり
な(ん)なり
★伝聞推定の助動詞「なり」の活用:ラ変型で活用していく
「ぬ」の判別【打消しの助動詞「ず」の未然形、完了の助動詞「ぬ」の終止形】
打消しの助動詞「ず」
★現代語訳:~ない
★接続:未然形
★打消しの助動詞「ず」の活用:特殊型&助動詞が下の場合はラ変型
ざら ざり 〇 ざれ ざれ
例 ~ざりけり(~ではなかった)*「~ずけり」という形はない。
完了の助動詞「ぬ」
★現代語訳:~た(完了)、きっと~(強意)、~たり~たり(並立)
*強意は、推量とセットで使われるので、訳としては「きっと~だろう」となる。
*推量系が後ろにあるときは強意の意味になる。
【暗記:この形で覚える】完了の助動詞「ぬ」+推量系の助動詞「む」「まし」「けむ」「べし」「らむ」
な+む
な+まし
に+けむ
ぬ+べし
ぬ+らむ
例 日暮れになりぬ。(日暮れになった。)
後ろに推量系がなければ、基本は完了の意味となる。
例 浮きぬ沈みぬ(浮いたり沈んだり)
★接続:連用
★完了の助動詞「ぬ」活用:ナ変型で活用していく
旧国名と都道府県の対応関係
★東北地方
青森県=陸奥
岩手県=陸中(陸奥)
宮城県=陸前(陸奥)
秋田県=羽後(出羽)+陸中(陸奥)
山形県=羽前(出羽)
福島県=岩代(陸奥)+磐城(陸奥)
★関東地方
茨城県=常陸+下総
栃木県=下野
群馬県=上野
埼玉県=武蔵
千葉県=上総+下総+安房
東京都=武蔵
神奈川県=相模+武蔵
★中部地方
新潟県=越後+佐渡
富山県=越中
石川県=能登+加賀
福井県=越前+若狭
山梨県=甲斐
長野県=信濃
岐阜県=美濃+飛騨
静岡県=駿河+伊豆+遠江
愛知県=尾張+三河
★近畿地方
三重県=伊勢+伊賀+志摩+紀伊
滋賀県=近江
京都府=山城+丹波+丹後
大阪府=摂津+和泉+河内
兵庫県=播磨+但馬+摂津+丹波+淡路
奈良県=大和
和歌山県=紀伊
★中国地方
鳥取県=因幡+伯耆
島根県=石見+出雲+隠岐
岡山県=備前+備中+美作
広島県=備後+安芸
山口県=周防+長門
★四国地方
徳島県=阿波
香川県=讃岐
愛媛県=伊予
高知県=土佐
★九州地方
福岡県=筑前+筑後+豊前
佐賀県=肥前
長崎県=肥前+壱岐+対馬
熊本県=肥後
大分県=豊前+豊後
宮崎県=日向
鹿児島県=薩摩+大隅
沖縄県=琉球
テストで90点以上が取れるコツ
1、学校のワーク(問題集)をテスト1週間前までに解き終わり基本を身につける。
2、定期テスト過去問を解く。
3、入試問題(正答率20%以下)を解く。
定期テスト過去問を解くだけでも、十分な得点を狙えます。
しかし、満点を狙いたい方へ。
学校の先生によっては、100点を防ぐために、入試問題まで出題される方がいらっしゃいます。
受験ガチ勢チートでは、受験のプロが完全無料で、入試問題を小学生でもわかるように丁寧に解説しています。
是非、チャンネル登録をお願いいたします↓↓