【高校入試・国文法】動詞(活用の種類、活用形、自動詞と他動詞、可能動詞「ら抜き」)

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問題パターン

解説例題 次の単語の中から動詞を選びましょう。 知る さびしい きれいだ

言い切りの形(終止形)がウ段の音で終わるものが動詞!
→知る

言い切りの形(終止形)が「~い」で終わるものが形容詞!
→さびしい

言い切りの形(終止形)が「~だ」で終わるものは形容動詞!
→きれいだ

《ドリル》次の単語の中から動詞をすべて選びましょう。

暖かだ 沸く ない
沸く(自動詞)
細かだ 欲しい 沸かす
沸かす(他動詞) 
吹く 暖かい 黄色だ
吹く(自動詞・他動詞)
あんなだ 届ける 黄色い 同じだ 四角い 寝る
届ける(他動詞)
寝る
読める やわらかい 来る まんまるい まんまるだ
読める(可能動詞)
来る
する こんなだ 勉強する 細かい 起きる 四角だ
起きる
する
勉強する

解説例題 次の動詞の「活用の種類」を答えなさい。 届く 見る 届ける 来る する

★活用の種類は「ナイ」で調べる。全部で5種類。カ変は「来る」、サ変は「する」の1つだけ。

★五段活用:の音が残る
届かナイ

★上一段活用:の音が残る
ナイ

★下一段活用:の音が残る
届けナイ

★カ行変格活用
来る
(帰って)くる=補助動詞

★サ行変格活用
する
成長する、信ずる(複合サ行変格活用)

《ドリル》次の動詞の「活用の種類」を答えなさい。

勉強する
サ行変格活用
沸かす
五段活用
沸く
五段活用
読める
下一段活用
読む
五段活用
重んずる
サ行変格活用
起きる
上一段活用
着る
上一段活用
集める
下一段活用
来る
カ行変格活用
経る
下一段活用
メロンが冷えました。
冷えナイ
下一段活用
みんな合格した。
サ行変格活用
救出に向かおう。
向かわナイ
五段活用
なかなかバスがない。
カ行変格活用
朝日をあびて歩く。
あびナイ
上一段活用
先生に呼ばれる。
呼ばナイ
五段活用
ひよこを育てたい。
育てナイ
下一段活用

解説例題 次の動詞の「活用形」を答えなさい。*2通りの答えがあるものもある。 読ま 読も 読み 読ん *読む *読め

活用の種類 未然 連用 終止 連体 仮定 命令
五段活用 書く 書か・書こ 書き・書い 書く 書く 書け 書け
上一段 起きる 起き 起き 起きる 起きる 起きれ 起きろ・起きよ
下一段 並べる 並べ 並べ 並べる 並べる 並べれ 並べろ・並べよ
カ行変格 来る 来(こ) 来(き) 来る 来る 来れ 来い
サ行変格 する し・さ・せ する する すれ しろ・せよ
活用形の問題は、後ろのどんな語に続いているかで判断する。

★未然形:「ナイ」「ウ(ヨウ)」「セル(サセル)」「レル(ラレル)」に接続するときの形のこと。
★連用形:「タ(ダ)」「マス」「テ」「、」「タイ」に接続するときの形のこと。
★終止形:「~。」「ト」「カラ」「ケレド」に接続するときの形のこと。
★連体形:「コト」「トキ」「ノ」「ノデ」「ノニ」「体言(名詞)」に接続するときの形のこと。
★仮定形:「バ」に接続するときの形のこと。
★命令形:「~!」に接続するときの形のこと。

★「ナイ」「ウ(ヨウ)」「タ(ダ)」「マス」「コト」「バ」【内容だます言葉】に接続させてみて、しっくり来るものが答え!
読ま「ナイ」 しっくりくるので、「読ま」は未然形となる。
読も「ウ」  しっくりくるので、「読も」は未然形となる。
読ん「ダ」  しっくりくるので、「読ん」は連用形となる。
読み「マス」 しっくりくるので、「読み」は連用形となる。
読む「。」 しっくりくるので、「読む」は終止形となる。
読む「コト」 しっくりくるので、「読む」は連体形となる。
読め「バ」 しっくりくるので、「読め」は仮定形といえる。
読め「!」 しっくりくるので、「読め」は命令形ともいえる。

《ドリル》次の動詞の「活用形」を答えなさい。*2通りの答えがあるものもある。

来い
来い「!」がしっくりくるので、命令形
借り

借り「ナイ」がしっくりくるので、未然形
借り「マス」がしっくりくるので、連用形 
2通りの答え

*下一段動詞や上一段動詞は、未然形と連用形の形が同じ形なので、2通りの答えがある。

書か
書か「ナイ」がしっくりくるので、未然形
*五段活用の動詞とカ変は、未然形と連用形の形が全く違うので1通りの答えとなる。
飲む
飲む「。」 しっくりくるので、終止形
飲む「コト」 しっくりくるので、連体形
2通りが答え。
*すべての動詞は終止形と連体形が同じ形なので、2通りの答えとなる。
やっと電話が通じた。
後ろが「タ」とくっついてるので連用形
もう帰る時間なの。
時間という名詞にくっついているので、連体形
今夜はテレビをない。
後ろが「ナイ」とくっついているので、未然形
走れば、きっと追いつける。
後ろが「バ」とくっついているので、仮定形
シャツは自分で洗った。
後ろが「タ」とくっついているので、連用形
もっとよく調べろ
「。」とくっついているが、意味的に命令なので、命令形
あの岩まで泳ごう。
「ウ」とくっついているので、未然形
まもなく春が来る
「。」とくっついているが、意味的に終止形

解説例題 次の下線部の動詞の活用形を答えましょう。 ・ご飯を食べながら、テレビを見てはいけない。 ・食べるとすぐに太るので、ダイエットをしよう。

★未然形と連用形で迷ったら、五段動詞に置き換える。

「食べ」だけだと、
「食べ」ナイ
「食べ」マス
となり、未然形も連用形も答えとなりそうだが、五段活用の「読む」を当てはめてみると、
「読み」ナガラ…となり、この「読み」という形は、「読み」マスという連用形となる。
よって、連用形が答え。

「見」だけだと、
「見」ナイ
「見」マス
となり、未然形も連用形も答えとなりそうだが、五段活用の「読む」を当てはめてみると、
「読ん」ではいけない…となり、この「読ん」という形は、「読ん」ダという連用形となる。
よって連用形が答え。

★終止形と連体形で迷ったら、形容動詞(きれいだ)に置き換える。

「食べる」だけだと、
「食べる」。
「食べる」トキ
となり、終止形も連体形も答えとなりそうだが、形容動詞の「きれいだ」を当てはめてみると、
「きれいだ」とすぐに…となり、この「きれいだ」は終止形となる。
よって「食べる」は終止形が答え。

「太る」だけだと、
「太る」。
「太る」トキ
となり、終止形も連体形も答えとなりそうだが、形容動詞の「きれいだ」を当てはめてみると、
「きれいな」ので…となり、この「きれいな」という形は、連体形となる。
よって「太る」は連体形が答え。

《ドリル》

動詞の【活用の種類】【活用形】一覧

活用の種類 未然 連用 終止 連体 仮定 命令
五段活用 書く 書か・書こ 書き・書い 書く 書く 書け 書け
上一段 起きる 起き 起き 起きる 起きる 起きれ 起きろ・起きよ
下一段 並べる 並べ 並べ 並べる 並べる 並べれ 並べろ・並べよ
カ行変格 来る 来(こ) 来(き) 来る 来る 来れ 来い
サ行変格 する し・さ・せ する する すれ しろ・せよ

10品詞・具体例一覧

名詞:物事の名前を表す

普通名詞 犬、山、学校、心、運動、太陽
固有名詞 福沢諭吉、東京、万葉集、富士山
数詞 一つ、二人、三本、四時、第五、いくつ、何度
代名詞 私、あなた、彼、彼女、誰(人称代名詞)
これ、それ、あれ、どれ(指示代名詞・物事)
ここ、そこ、あそこ、どこ(指示代名詞・方角)
こちら、こっち、そちら(指示代名詞・場所)
形式名詞 こと、もの、ため、ところ
複合名詞 山登り、近道
派生語の名詞 お茶、ご苦労、山本さん、暑さ
★転成名詞
(他の品詞が、名詞に変化したもの)
動き、遠く、考え、ガタガタ

接続詞:前の言葉を受けてあとの言葉につなぐ

順接 だから、そこで、したがって、すると、それで、それゆえ
逆接 しかし、ところが、けれども、だが、でも、が、けれど、だけど
並立・累加 また、および、★そして、しかも、ならびに、なお、それから
対比・選択 または、あるいは、それとも、もしくは
説明 つまり、なぜなら、たとえば、ただし、すなわち
転換 ところで、さて、ときに、では

感動詞:感動、呼びかけ、応答などを表す

感動 あ、あっ、ああ、あら、えっ、おお、おや、まぁ
呼びかけ おい、おうい、こら、さあ、ねえ、もしもし、やあ、よう
応答 いいえ、いや、うん、ええ、そう、なあに、はい
あいさつ おはよう、こんにちは、こんばんは、さようなら

動詞:動作、作用、存在を表す

五段活用 沸く(自動詞)、沸かす(他動詞)、
届く(自動詞)、集まる(自動詞)、吹く(自動詞・他動詞)
上一段活用 起きる、見る、居る、
着る、似る、煮る
下一段活用 届ける(他動詞)、集める(他動詞)、出る、得る、寝る、経る
読める(可能動詞)、書ける(可能動詞)
カ行変格活用 来る…本動詞
(帰って)くる…補助動詞 ★「て」があったら補助動詞
サ行変格活用 する、
勉強する、成長する(複合サ行変格活用)

形容詞:性質・状態を表す

本来の形容詞 ない、欲しい
暖かい、細かい、黄色い、四角い、やわらかい、まんまるい
補助形容詞(形式形容詞) (正しく)ない
(行って)ほしい

形容動詞:性質・状態を表す

暖かだ、細かだ、黄色だ、四角だ、やわらかだ、まんまるだ
こんなだ、そんなだ、あんなだ、どんなだ、同じだ

連体詞:体言(名詞)を修飾する

~た型 たいした、とんだ、だいそれた
~な型 大きな、小さな、おかしな、いろんな、
~が型 わが
~の型 この、その、あの、どの、
ほんの、例の、大の
~る型 ある、あらゆる、いわゆる、きたる、さる、明くる、いかなる

副詞:用言を修飾する

状態 ゴロゴロ、ザーァッと、そよそよと、さっと、すっかり
程度 かなり、すこぶる、はなはだ、もっと
呼応(陳述・叙述) もちろん~だ、むろん~です
決して~ない、少しも~ない、断じて~ない、ついぞ~ない
たぶん~う、おそらく~う、おおかた~う
よもや~まい、まさか~ない○○う
まるで~ような、ちょうど~みたいな、あたかも~ような
なぜ~のか、どうして~か
もし~たら、たとえ~ても、万一~たら、仮に~ても
どうか~ください、是非~ほしい、どうぞ~ください
どうして~か
指示 こう、そう、ああ、どう
名詞につく空間的・時間的広がりを持つ副詞 やや(前へ)、もっと(右)
まだ(四時)、ずっと(以前)

助詞:いろいろな語につく

格助詞 覚え方「空部屋で殿が鬼より」
から、へ、や、で、と、の、が、を、に、より
接続助詞 覚え方「けれども、とても馬鹿らしいので、点が足りないながら、野に遊ぶ。」
けれども、と、ても、ば、から、し、ので、て、が、たり、ながら、のに
副助詞 覚え方「浜でデモだっけ?かなり暗いほど霧ばかり。もー視界などさえぎってしまう。」
は、まで、でも、だけ、か、なり、くらい、ほど、きり、ばかり、も、しか、など、さえ
終助詞 ~か、~な、~ぞ、~よ、~の、~とも、~ね、~さ、~や、~わ、~こと、~かしら

助動詞

~れる、~られる(受け身・可能・尊敬・自発)
~せる、させる(使役)
~ない、~ぬ(否定・打ち消し)
~た(過去・完了・確認・存続)
~だ(断定)
~たい、たがる(希望)
~ようだ(推定・比況)
~らしい(推定)
~そうだ(様態・伝聞)
~う、よう(意志・推量・勧誘)
~まい(否定の意志・否定の推量)
~ます、です(丁寧)

【国文法】単元一覧

動詞
名詞
接続詞
感動詞
形容詞
形容動詞
連体詞
副詞
助詞
助動詞
品詞分解・文節分け
主語・述語
敬語