【中2国語】虹の足《定期テスト対策》過去問演習

定期テスト過去問演習

勉強する前に、目標(過去問)から先に見ましょう。勉強の効率が上がります。

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教科書本文

太文字をクリックすると、過去に定期テストに出題された問題と、模範解答がポップアップで表示されます。

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下線部が引かれる問題

の足

作者

雨があがって
雲間から
乾麺みたいに真直な
陽射しがたくさん地上に刺さり
行手に榛名山が見えたころ
山路を登るバスの中で見たのだ、虹の足を。
眼下にひろがる田圃の上に
虹がそっと足を下ろしたのを!
野面すらりと足を置いて
虹のアーチが軽やかに
すっくと空に立ったのを!
その虹の足の底に
小さな村といくつかの家が
すっぽり抱かれて染められていたのだ。
それなのに
家から飛び出して虹の足にさわろうとする人影は見えない。
――おーい、君の家が虹の中にあるぞオ
乗客たちは頬を火照らせ
野面に立った虹の足に見とれた。
多分、あれはバスの中の僕らには見えて
村の人々には見えないのだ。
そんなこともあるのだろう
他人には見えて
自分には見えない幸福の中で
格別驚きもせず
幸福に生きていることが―。

下線部以外の問題

この詩の形式を答えなさい。

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口語自由詩

この詩から擬態語を四つ書き抜きなさい。

解答表示
そっと
すらりと
すっくと
すっぽり

この詩の作者が書いた別の詩を次から選びなさい。

雨ニモマケズ
夢焼け
河童と蛙
おれはかまきり

解答表示
夢焼け

*選択肢が有名な作品なので、消去法でも良いだろう。
ちなみに、
雨ニモマケズ:宮澤賢治
河童と蛙:草野心平
おれはかまきり:かまきりりゅうじ

この詩を大きく2つに分けると後半はどこから始まりますか。最初の一行を書きなさい。

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そんなこともあるのだろう

この詩を起承転結の四つのまとまりで考えると、三つ目はどこからどこまでですか。

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それなのに~村の人々には見えないのだ。

あなたの実際の生活の中で、「虹の足」のような幸福感の例を探し、書きなさい。

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(例)日本では食べ物に困らないことが当たり前だが、世界中の子供たちの中には空腹に苦しむ人がいる。つまり、日本人は満足に食事ができることの幸せに気づけていない。

会話中の(1)~(6)に当てはまる言葉を詩の中から抜き出して、それぞれ答えなさい。

Aさん「虹を見たバスの乗客の感動は(1)から読み取れます。」
Bさん「それに対して、(2)は虹の足が見えないのね。」
Cさん「だから、(3)から飛び出すこともないのですね。」
Dさん「作者は虹を見た体験から人の(4)は虹と同じように、(5)には見えて(6)には見えないものだと気づいたのでしょう。」

解答表示
(1)頬を火照らせ
(2)村の人々
(3)家
(4)幸福
(5)他人
(6)自分

詩の種類一覧

口語・文語

口語:現代に使われている言葉(口語)で書かれた詩。
文語:昔に使われていた古い言葉(文語)で書かれた詩。例「~けり」

定型詩・自由詩・散文詩・叙景詩・叙情詩・叙事詩

定型詩:一定の決まり(七五調or五七調)がある詩。
*七五調はやわらかく流れるようなリズムを生み、「女性的」と言われる。
*五七調は重々しく力強いリズムを生み、「男性的」と言われる。

自由詩:音数に一定の決まりがない詩。

散文詩:「詩」は短く区切っているイメージだが、普通の文章(散文)のように文を続けて書く詩。

叙事じょじ詩:歴史上の事件や人物、神話などを客観的にうたった詩。

叙景詩:自然の風景などを写生的・客観的にありのままに描写する詩。

叙情詩:作者の感動や心情、メッセージが込められた詩。

詩の表現技法一覧

擬人法:人間でないものを、人間がしたことのように表すこと。

倒置法:言葉の順序をかえて、意味を強調すること。
体言止め:文末を名詞で止めること。

直喩:「ようだ」「みたいだ」「ごとし」などの言葉を直接使って、たとえを表すこと。
隠喩いんゆ(暗喩):「ようだ」「みたいだ」「ごとし」などの言葉を直接使わずに、たとえを表すこと。

対句:内容の対立する言葉や似た言葉、対照的な言葉などを並べること。
反復法(リフレイン):同じ言葉や、ほぼ同じ表現を二度以上繰り返して強調すること。
押韻:同じ響きの音を、行のはじめや終わりに置くこと。

呼びかけ:「ああ、自然よ」など呼びかけるような言葉や表現を用いて印象を強める。
省略法:「あなた…」など言葉をわざと省き、すべてを言いきらずに文を終えることで、余情を残すこと。
中止法:文をいったん止めた形で表現し、余情を残す。

過去問演習

「乾麺みたいに真直な」と同じ種類の表現技法が使われているものを、次の中から選びなさい。

1.空に太陽がのぼる
2.心の闇をみつめる
3.鳥が歌をうたう
4.歩き続けよう、どこまでも
5.雪のような花が咲く

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5.雪のような花が咲く ∵「~ような」という言葉を使っていて、直喩だから。

「虹がそっと足を下ろした」と同じ種類の表現技法が使われているものを、次の中から選びなさい。

1.空に太陽がのぼる
2.心の闇をみつめる
3.鳥が歌をうたう
4.歩き続けよう、どこまでも
5.雪のような花が咲く

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3.鳥が歌をうたう ∵擬人法だから。

擬態語とは

物事の状態・身ぶりを、それらしく表した語。

例 にこにこ、べったり

著者

吉野弘
1926年(大正15年)1月16日 – 2014年(平成26年)1月15日)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%89%E9%87%8E%E5%BC%98