【大学入試】化学~目次一覧~
第1編 物質の状態
粒子の結合と結晶の構造
物質の状態変化 ⇒現在はここのページ
気体
溶液
第2編 物質の変化
化学反応とエネルギー
電池と電気分解
化学反応の速さとしくみ
化学平衡
第3編 無機物質
非金属元素
金属元素Ⅰ 典型元素
金属元素Ⅱ 遷移元素
第4編 有機化合物
有機化合物の分類と分析
脂肪族炭化水素
アルコールと関連化合物
芳香族化合物
第5編 高分子化合物
天然高分子化合物
合成高分子化合物
計17章ほど
【大学入試】化学《物質の状態変化》重要語句と典型問題まとめ・総チェック
状態変化とエネルギー
物質の状態(気体、液体、固体)は、くっつきたい力(分子間力)と動き回りたい(熱運動の激しさ)の大小関係によって決まる。
★くっつきたい力(分子間力)
物質量が大きいほど分子がくっつく力は強いが、物質量は一定である。
圧力が大きいほど、分子間力も大きくなる。
★動き回りたい(熱運動の激しさ)
温度が高いほど、熱運動も激しくなる。
→物質の状態は「圧力」と「温度」で決まる。
*地上で大気圧は一定である条件で実験を行うことが多いので、温度だけ変化させて見ていく。
状態図
状態図とは、
x軸に温度、y軸に圧力をとり、さまざまな温度と圧力のもとで、
その物質が固体,液体,気体のどの状態で存在しているかを表した図のこと。
融解曲線 :この曲線上では、固体と液体が共存する温度を表す
蒸気圧曲線 :この曲線上では、液体と気体が共存する温度を表す
臨界点:蒸気圧曲線がとぎれた点。気体と液体の区別がつかない状態になっている。また,臨界点を超えた状態にある物質を超臨界流体という
昇華圧曲線 :この曲線上では、固体と気体が共存する温度を表す
三重点:3つの曲線の交点で,気体と液体と固体が共存している点を表す
気体の運動エネルギー
同じクラスにいる生徒でも、それぞれ偏差値が違うように、
同じ環境(同じ温度)にいる気体の分子でも、それぞれ運動のエネルギーはそれぞれ異なる。
なぜなら、分子どうしが衝突し、衝突した結果、その運動エネルギーが停止したり、加速したりしているから。
しかし、
みんな高得点を取れるようなテストだと、標準偏差(平均点からのばらつき度合)が低くなるのと同じで、
温度が高くなると、運動エネルギーの大きい分子が多くなり、そのばらつき度合が低くなる。
加熱時間と温度の関係
★状態変化がないとき(固体だけ、液体だけ、気体だけのとき)
加熱時間とともに、分子の運動が激しくなり、温度が上昇する。
★状態変化があるとき(固体と液体の混合状態、液体と気体の混合状態)
加熱時間に関係なく、状態変化する(分子間の結合を切る)ために熱エネルギーが使われるため、温度は変化しない。
融解熱:融解するために必要な熱のこと。
蒸発熱:蒸発するために必要な熱のこと。
冷却時間と温度の関係(液体から固体へ変化するとき)★凝固点・過冷却
*冷却のグラフは、加熱のときの階段みたいなグラフの逆をイメージすれば良い。
水を冷却していくと、本来的なイメージならば、0度で「だんだんと」氷に変化していくはず。
だんだんと水が氷に変化していき、水と氷の混合状態なので、0度のまま一定(冷却エネルギー=凝固熱エネルギー)。
しかし、実際は、
0度を過ぎても氷にはならずある程度マイナスになってから(過冷却)、一気に氷になり始める(凝固開始、冷却エネルギー<凝固熱エネルギー)。
水が氷になり始めるときに「急激な凝固」が起こるために、…開店同時のお客さんのラッシュみたいな
凝固によって放出される熱が、冷却によって奪われる熱よりも上回るため温度が上昇する。