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税法から、毎年2~3問出題。以下の画像は、出題実績一覧。

宅建試験の税法・税その他について、2016年以降の出題実績を一覧化。不動産取得税、固定資産税、所得税、印紙税、登録免許税、贈与税、地価公示法、不動産鑑定評価基準の出題傾向と2026年予想を整理しています。
上表より、固定資産税は、2年に一度くらいのペースで出題されている重要単元だとわかる。
*ちなみに、贈与税は、2016〜2025年は0回だが、2015年に出題あり。
宅建試験の合格に必要なのは、インプット解説と過去問演習、そして最後の仕上げとなる「大手予備校の予想問題」だけです。
合格レベルのライバルたちのほとんどは、大手予備校の定番予想問題集を解いて本試験に臨んできます。
周囲が解いているにもかかわらず、自分だけ解いていないと、本番で思わぬ差をつけられて不合格になってしまうリスクがあります。
同じライバルたちが解いている本の、最低でもどちらか1冊は必ず解いておきましょう。
時間に余裕がある方は2冊ともやり込むことで、合格率は格段に跳ね上がるでしょう。
前提:税法上の用語
課税主体とは、税を徴収する者のこと。
具体的には、国、都道府県、市町村のこと。
課税客体とは、税を徴収する原因のこと。
具体的には、不動産を取得したとき、贈与したときなど。
納税義務者とは、税を納める義務者のこと。
具体的には、売買の所有権移転登記の場合には、売主と買主双方が登録免許税を納める義務者。
税の算定式
①課税標準×②税率=③税額
減税の種類として、
①課税標準に対するの控除型
②税率に対する軽減型
③算出された税額に対する控除型がある。
課税標準とは、課税客体を数値で表したもの。
税金
├─ 普通税 → 使い道を特定しない:行政サービス全般の財源に充てる
│ 例:不動産取得税、固定資産税
│
└─ 目的税 → 使い道が特定されている
例:都市計画税
固定資産税の概要
全体像イメージ
課税主体
固定資産が所在する市町村(地方税)
↓
課税客体
毎年1月1日現在の「固定資産」=土地、家屋、償却資産
↓
納税義務者
原則:固定資産課税台帳に登録されている者(名義上の所有者)
例外:質権者・100年より永い期間の地上権者
↓
課税標準
固定資産課税台帳に登録されている価格(3年度間据え置き)
↓
免税点
土地:30万円未満
家屋:20万円未満
↓
税率
標準税率100分の1.4(1.4%)
↓
納付方法
普通徴収
⚠️過去問ひっかけあるある注意:
固定資産税を「買った日から月割りで課税される税」という選択肢は、誤り!
年度途中で売買があっても、1月1日という1点で、その年度の納税義務者を判定する(地方税法341条、342条、359条)。
課税主体
固定資産税は、原則として、「固定資産が所在する市町村」が課する市町村税である(地方税法342条1項)。
⚠️過去問ひっかけあるある注意:
固定資産税では、人の住所ではなく、固定資産の所在地を見る。
所有者がA市に住んでいても、その固定資産がB市であれば、B市が課税主体となる。
課税客体
「固定資産」という日常語から、預金・株式・自動車など所有財産全部を連想してはいけない。
地方税法上の固定資産には定義があり、宅建ではまず土地・家屋・償却資産の3つに切る必要がある。
地方税法341条1号上、「固定資産」とは土地、家屋及び償却資産の総称である。
土地(地方税法341条2号)とは、
宅地だけではない。田、畑、宅地、塩田、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野その他の土地をいう。
家屋(地方税法341条3号)とは、
住宅だけではない。住家、店舗、工場、倉庫その他の建物をいう。
課税時期
固定資産税の課税客体は土地・家屋・償却資産であり(地方税法341条1号、342条1項)、
賦課期日は毎年1月1日である(359条)。
賦課期日を市町村の条例で変更することはできない。
⚠️過去問ひっかけあるある注意:
「固定資産税の賦課期日は、市町村の条例で定める」という選択肢は誤り!
たしかに、納期 → 条例で具体的に決める。
しかし、賦課期日 → 1月1日・法律で決まる。
「今年の途中で買った/売った」という情報を見せられても、判定日は1月1日である。
納税義務者
固定資産税は、原則として1月1日現在の固定資産の所有者に課される(地方税法343条、359条)。
土地が質権又は100年より永い存続期間の地上権の目的となっている場合は、その質権者又は地上権者が納税義務者となる(343条1項)。
登記・登録上の所有者が賦課期日前に死亡している場合等は、1月1日の現所有者をみる(343条2項)。
原則:
土地・家屋の場合
「固定資産税上の所有者」は、原則として登記簿又は土地補充課税台帳・家屋補充課税台帳に所有者として登記・登録されている者である(343条2項)。
*「固定資産課税台帳」とは、単なる不動産登記簿と同義ではない。ざっくり言えば、市町村が固定資産税を課すために、所有者・価格等を記録している課税用の帳簿である。
例外:
土地が、質権又は100年より永い存続期間の定めのある地上権の目的となっている場合、その土地については質権者又は地上権者を所有者として扱う(343条1項)。
⚠️過去問ひっかけあるある注意:
「固定資産を賃貸していれば賃借権者に課税される」という選択肢は誤り!
「登記上の所有者が賦課期日前に死亡しており、新所有者が台帳に登録されていなければ誰にも課税できない」という選択肢は誤り!
登記・登録されている個人が賦課期日前に死亡している場合などは、1月1日にその土地・家屋を現に所有している者が所有者として扱われる。
課税標準
「土地・家屋、いくらの価値として税計算する?」
↓
固定資産を評価
↓
固定資産課税台帳に価格を登録 *登録された価格等に重大な錯誤
↓
原則その価格が課税標準《据置制度》
↓
課税標準 × 税率
↓
固定資産税
土地・家屋の課税標準は、原則として固定資産課税台帳に登録された価格である(地方税法349条)。
この価格は、総務大臣が定める固定資産評価基準に基づいて市町村長が評価定める(388条、389条)。
市町村長が固定資産課税台帳に登録された価格等に重大な錯誤を発見した場合、直ちに価格等を修正して台帳に登録しなければならない(地方税法417条1項前段)。
《原則3年間、据置制度》
基準年度(評価替えが行われる年度のこと)
↓ 評価替え
価格を決定
↓
第2年度
↓ 原則据置き
第3年度
↓
次の基準年度で評価替え
土地価格等縦覧帳簿等の縦覧
縦覧とは
他の土地・家屋の価格との比較もできるよう、一定期間、価格等を確認できる制度のこと。
土地価格等縦覧帳簿・家屋価格等縦覧帳簿が作成される(地方税法415条・416条)。
縦覧期間
①毎年4月1日から、4月20日まで
又は
②毎年4月1日から、当該年度最初の納期限の日まで
①②いずれか遅い日以後の日までの間
固定資産課税台帳に登録された価格に不服がある場合
固定資産課税台帳に登録された価格に不服がある場合、
原則として、価格を登録した旨の公示の日(通常は4/1)から、納税通知書の交付を受けた日後3月を経過する日までの間に、
固定資産評価審査委員会に審査の申出をすることができる(地方税法432条1項)。
免税点
地方税法351条では、同一人について同一市町村内の課税標準となるべき額が、
土地 30万円未満
家屋 20万円未満
償却資産 150万円未満
である場合、原則として固定資産税を課すことができない。
⚠️過去問ひっかけあるある注意:
「”固定資産税額”が土地30万円・家屋20万円・償却資産150万円未満なら免税」という記述は誤り!
正しくは、”課税標準となるべき額”が30万円未満なら免税
税率
固定資産税の標準税率は100分の1.4(1.4%)であるが、
標準税率は上限ではなく、市町村は条例によりこれを超える税率で課税することができる(地方税法350条1項)。
具体例
課税標準額 2,000万円
×
標準税率 1.4%
↓
28万円
2,000万円 × 0.014
=28万円
⚠️過去問ひっかけあるある注意:
「固定資産税の税率は1.7%を超えることができない」という記述は誤り!
市町村条例により標準税率を超える税率で課税できる。
納付方法と納付期日
固定資産税は普通徴収による(地方税法364条1項)。
納期は原則として4月・7月・12月・2月中に市町村条例で定めるが、特別の事情があれば異なる納期を定めることができる(362条1項)。
納税通知書は遅くとも納期限前10日までに交付する(364条9項)。
納付方法
固定資産税は普通徴収による(地方税法364条1項)。
《普通徴収の流れ》
市町村
↓
納税通知書を送る
↓
納税者
↓
自分で納付する
納付期日
地方税法362条1項では、固定資産税の納期を原則、
4月、7月、12月及び2月中
において、市町村条例で定めることとしている。
ただし、特別の事情がある場合は、異なる納期を定めることができる。
⚠️過去問ひっかけあるある注意:
「市町村は4月・7月・12月・2月と異なる納期を定めることができない」という記述は誤り!
特別の事情がある場合には異なる納期を定めることができる。
固定資産税の特例
税の算定式
Ⅰ課税標準×Ⅱ税率=Ⅲ税額
固定資産税の特例の特例とは、
課税標準、税額のいずれかを少なくしてもらえる仕組みをさす。
*税率の話は無し
① 住宅用地の特例
土地の話
↓
課税標準
↓
200㎡まで 1/6
200㎡超部分 1/3
② 負担調整措置
土地の話
↓
課税標準
↓
本来の水準へ段階的に調整
③ 新築住宅の減額
家屋の話
↓
税額
↓
120㎡までの部分
税額を1/2減額
一般3年度・マンション等5年度
特例
固定資産税の住宅関係の特例には、住宅用地の課税標準を軽減する特例と、新築住宅の固定資産税額を減額する特例がある。
両者は「課税標準の軽減」と「税額の減額」であり、別制度である。
住宅用地に対する課税標準の特例
「住宅用地」とは、簡単にいえば住宅の敷地として使われている土地である。
住宅用地については、固定資産税の課税標準に特例があり、次の2つに分かれる(地方税法349条の3の2)。
小規模住宅用地:住宅1戸につき200㎡まで→価格 × 1/6
一般住宅用地:200㎡を超える部分→価格 × 1/3
具体例1
300㎡の一戸建て
最初の200㎡ → 1/6
200㎡を超える残り100㎡ → 1/3
具体例2:
10戸のアパート(共同住宅)
住宅1戸につき「200㎡」なので、具体例1のような計算をそれぞれ10戸分計算することができる。
⚠️過去問ひっかけあるある注意:
「小規模住宅用地の課税標準=価格の3分の1」という文は誤り!
正しくは1/6
宅地等に対する固定資産税の負担調整措置
本来の課税標準額
500万円
前年度の課税標準額
350万円
↓
いきなり500万円にしない
↓
一定のルールで段階的に上げる
固定資産税の評価額と、実際に税率を掛ける課税標準額が必ず一致するとは限らない。
実際の固定資産税評価額より低い課税標準額を基準として固定資産税を算出し、課税標準額を本来の水準に近づけるため毎年少しずつ引き上げる仕組みを、
負担調整措置という(地方税法附則18条)。
新築住宅の税額控除
一定の新築住宅については、住宅部分の120㎡までに対応する固定資産税額の2分の1が、一般住宅では新たに課税される年度から3年度分、3階建て以上の中高層耐火住宅等では5年度分減額される(地方税法附則15条の6)。
2026年4月1日以後に新築される住宅の床面積要件は原則40㎡以上240㎡以下である。
A,床面積要件
2026年4月1日以後の新築住宅については、原則として、40㎡以上240㎡以下
B、併用住宅の場合、居住部分の床面積が全体の2分の1以上であることが必要
「併用住宅」とは、
1階:店舗
2階:自宅
のように、1つの建物を住宅と店舗等の両方に使う建物である。
効果
新築住宅について固定資産税額を3年間、マンション等では5年間、2分の1に減額する。
具体例1
住宅部分 100㎡
↓
120㎡以下なので全部対象
↓
その部分の固定資産税額
↓
1/2減額
具体例2
180㎡の住宅
↓
120㎡の部分だけ1/2減額
残りの60㎡の部分は減額対象外
⚠️過去問ひっかけあるある注意:
「1月15日に新築された家屋について、その年度の固定資産税が1/2になる」という文は誤り!
正しくは、1月1日に家屋が存在していないため、その年度分の固定資産税自体が課されない。