宅建試験の他科目や、宅建試験の最短合格法の全体像はこちら↓↓
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重要事項の説明は、毎年2問出題されている超重要単元です。
宅建業法の全体像(出題単元一覧)
宅地建物取引業法の条文通りに学習を進めていけばよい。
1つ1つ条文をインプットして、すぐに過去問でアウトプットしていきましょう。
これが最短合格ルートです。
条文目次
第一章 総則(宅建業法の目的、定義)
第二章 免許(第三条―第十四条)
第三章 宅地建物取引士(第十五条―第二十四条)
第四章 営業保証金(第二十五条―第三十条)
第五章 業務⇒このページはこの単元を解説しています。
第一節 通則(第三十一条―第五十条の二の四)
第二節 指定流通機構(第五十条の二の五―第五十条の十五)
第三節 指定保証機関(第五十一条―第六十三条の二)
第四節 指定保管機関(第六十三条の三―第六十四条)
第五章の二 宅地建物取引業保証協会(第六十四条の二―第六十四条の二十五)
第六章 監督(第六十五条―第七十二条)
第七章 雑則(第七十三条―第七十八条の四)
第八章 罰則(第七十九条―第八十六条)
宅建業法:重要事項の説明~全体像~
あなたが買主となって、家を取得する場面をイメージしましょう。
宅建士に何を説明してもらいたいですか?
値段が高いだけに、不測の損害が起こらなければいいですね。
これがイメージできると単元の理解が早いです。
重要事項をだれが?だれに?説明するのか
重要事項をいつ?どうやって?説明するのか
重要事項の説明の内容は?
重要事項説明書(35条書面)の記載内容と、契約内容記載書面(37条書面)との違い
そもそも、重要事項の説明とは?
解答表示
なお、この情報が記載された書面のことを、「重要事項説明書(35条書面)」という
重要事項の説明の義務者はだれか?
解答表示
*義務を果たさなかった宅建業者は、監督処分として、業務停止処分を受けることがある(65条2項2号)。
注意:
宅建士は重要事項の説明の義務者ではない
重要事項の説明の担当者はだれか?
解答表示
なお、その宅建業者の専任の取引士である必要はない。
だれに重要事項を説明しなればならないか?
解答表示
たとえば、
売買の場合は、買主
交換の場合は、両当事者
賃借の場合は、借主
*売主や貸主は自分の物件だから、重要事項を知っていて当たり前だから必要なし
いつまでに重要事項の説明をしなければならないか?
解答表示
どのような方法で説明するか?zoomでも説明可能か?
解答表示
相手が消費者である場合
書面(重要事項説明書)を交付して説明しなければならない(35条1項柱書)。
相手方等の承諾が得られれば、当該書面に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができる(同条8項)。
書面なしの口頭のみで行うことは認められていない。
相手が宅建業者の場合
説明の相手方が宅建業者であるときは、重要事項説明書の交付だけでよく、説明する必要はない(35条6項)。
*重要事項説明書の交付にあたって、取引士は、その書面に記名しなければならない(35条5項)。
Zoomでも可能。
電子書面+ZoomによるIT重説により、非対面で行える。
*実務を考えてみても、わざわざ対面しか不動産契約できないのはめんどう
重要事項の説明の場所に制限はあるか?
解答表示
IT重説の要件は?
解答表示
② 重要事項説明書等を事前に提供する
③ 説明前に書類・映像・音声を確認する
④ 取引士証を画面で提示し、相手が確認する
⑤ 映像・音声に不具合 → 中断し、復旧後に再開
*不動産取引の種類は問わない。つまり、宅地建物の貸借の代理・媒介に限定されず、宅地建物の売買・交換についても認められている。
取引士が重要事項の説明の前にやらなければならないことは?
解答表示
取引士は、重要事項の説明をするときは、説明の相手方に対し、取引士証を提示しなければならない。
取引士証を亡失した等取引士証がない場合、取引士は、重要事項の説明を行うことができない。
取引士証を提示することなく重要事項の説明を行えば、その取引士は、10万円以下の過料に処せられることがある(86条)。
重要事項説明書(35条書面)の記載内容
あなたが実際に、以下の場面に立ち会うのをイメージしましょう。
1.宅地の売買・交換
2.建物の売買・交換
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換
4.宅地の貸借
5.建物の貸借
6.区分所有建物(マンション)の貸借
宅建士に何を説明してもらいたいですか?
取引の種類によって、内容が異なると思います。
たとえば、「ローンが通らなかった場合どうなるか」という説明は、売買ならもちろんして欲しい。
しかし、貸借でローンを組むことはないから、その説明はいらないでしょう。
場面ごとにイメージできると暗記も早いです。
以下、説明すべき事項を取り上げて、取引の種類に応じて記載の要否〇✕を1つ1つみていく。
権利関係の説明
登記された権利の種類・内容など
「この土地・建物の所有者は誰なのか、抵当権など他人の権利が付いていないか」という説明
会話風にまとめると、
宅建士「この土地の所有者は売主Yさんです。また、銀行の抵当権が設定されています。」
記載の要否〇✕
1.宅地の売買・交換:〇
2.建物の売買・交換:〇
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:〇
4.宅地の貸借:〇
5.建物の貸借:〇
6.区分所有建物(マンション)の貸借:〇
一棟の建物の敷地に関する権利の種類・内容
「このマンションの部屋を買うと、下の土地にはどんな権利を持つことになるの?」という説明
「このマンションの部屋を所有するために、そのマンションの敷地をどんな権利で使っているのか」という説明
たとえば、
土地の所有権を共有している
土地について地上権を持っている
土地について賃借権を持っている
宅建士の会話風
たとえば敷地が区分所有者の共有なら、「このマンションの敷地は、各区分所有者が共有しています。今回101号室を購入すると、専有部分とあわせて敷地について○○分の○○の持分を取得することになります。」
土地を借りてマンションが建っているケースなら、「このマンションは土地を所有しているのではなく、敷地について賃借権を有しています。101号室の所有に伴って、その敷地利用権もこのような内容になります。」
記載の要否〇✕
「この部屋を所有するために、マンションの土地をどんな権利で利用している?」という敷地利用権に特化した項目
1.宅地の売買・交換:✕
2.建物の売買・交換:✕
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:〇
4.宅地の貸借:✕
5.建物の貸借:✕
6.区分所有建物(マンション)の貸借:✕
法令・土地利用・道路の説明
都市計画法・建築基準法その他の法令に基づく制限
「この土地・建物には、法律上どんな利用・建築上の制限があるのか」という説明
「この不動産、法律上どこまで自由に使える?」という説明
宅建士の会話風
「この土地には法律上の建築制限があります。用途地域は○○で、建ぺい率は○%、容積率は○%です。この範囲内で建物を建てる必要があります。」
「この区域で一定の開発行為を行う場合には、都市計画法上の許可が必要になります。」
「このエリアでは、どんな種類の建物を建ててよいか」を決める地域区分
たとえば、住宅中心の地域、商業施設を建てやすい地域、工場を建てられる地域など。現在、用途地域は13種類。
そもそも建蔽率とは?
敷地面積に対して、建物を真上から見た面積(建築面積)をどこまで使ってよいかという割合
たとえば、土地:100㎡、建ぺい率:60%なら、建築面積は最大60㎡
そもそも容積率とは?
敷地面積に対して、建物の延べ面積(1階、2階…床面積の合計)をどこまで確保できるかという割合
たとえば、土地:100㎡、容積率:200%なら、延べ面積は最大200㎡
記載の要否〇✕
1.宅地の売買・交換:〇
2.建物の売買・交換:〇
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:〇
4.宅地の貸借:原則〇(ただし例外として、借主には関係のない、宅地の所有者だけに適用される法令上の制限は除かれる。)
5.建物の貸借:原則〇(ただし例外として、借主には関係のない、建ぺい率・容積率などの説明は不要。)
6.区分所有建物(マンション)の貸借:原則〇(ただし例外として、借主には関係のない、宅地の所有者だけに適用される法令上の制限は除かれる。)
私道に関する負担に関する事項
公道に対する概念として、個人や民間法人などが所有・管理している道路のこと。
たとえば、土地を買ってから、
「家の前の道路、実は市道じゃなくて他人の土地だった」
「道路の持分も買う必要があった」
「維持管理費を負担する必要があった」
となると重大。
「この不動産について、私道部分を負担する必要があるのか。あるなら、どのくらいの面積・費用を負担するのか」という説明
「この物件、私道の負担はある?」という説明
宅建士の会話風
私道負担がある場合なら、「この土地には私道部分の負担があります。私道として負担する面積は○㎡で、負担金は○円です。」
負担がなければ、「この物件について、私道に関する負担はありません。」
記載の要否〇✕
1.宅地の売買・交換:〇
2.建物の売買・交換:〇
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:〇
4.宅地の貸借:〇
5.建物の貸借:✕(建物の借主には関係がない)
6.区分所有建物(マンション)の貸借:✕(建物の借主には関係がない)
建物の用途に係る制限
「この建物を借りたあと、どんな使い方をしてよいのか、禁止されている使い方はあるのか」という説明
例えば、
ペット飼育禁止
ピアノ使用禁止
事業用としての利用禁止
事業利用できても業種制限あり
宅建士の会話風
「この部屋は居住用としてお貸しする物件です。事務所としての利用はできません。また、ペットの飼育とピアノの使用は禁止されています。」
記載の要否〇✕
1.宅地の売買・交換:✕(法令上の制限として説明)
2.建物の売買・交換:✕(法令上の制限として説明)
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:✕(法令上の制限、専有部分の用途その他の利用の制限に関する規約の定めとして説明)
4.宅地の貸借:✕(宅地の用途に係る制限として説明)
5.建物の貸借:〇
6.区分所有建物(マンション)の貸借:〇
宅地の用途に係る制限
「この土地を借りたあと、どんな目的で使ってよいのか、使い方に制限があるのか」という説明
「この土地、借りたあと何に使っていいの?」という説明
例えば、
事業用として使ってはいけない
事業用に使えても、業種に制限がある
といった契約上の土地の使い方の制限
宅建士の会話風
「この土地は住宅用としてお貸しするもので、店舗や事務所として利用することはできません。」
または、
「事業用として利用することはできますが、飲食店としての利用は禁止されています。」
記載の要否〇✕
1.宅地の売買・交換:✕(法令上の制限として説明)
2.建物の売買・交換:✕(法令上の制限として説明)
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:✕(法令上の制限、専有部分の用途その他の利用の制限に関する規約の定めとして説明)
4.宅地の貸借:〇
5.建物の貸借:✕(建物の用途に係る制限として説明)
6.区分所有建物(マンション)の貸借:✕(建物の用途に係る制限として説明)
共用部分に関する規約の定め
法定共用部:法律で決まった場所。廊下、階段、エレベーター、外壁、柱、梁など。
規約共用部:管理規約で決めた場所。管理室、集会室、駐車場、トランクルームなど。
「このマンションの共用部分について、管理規約でどんな特別な決まりがあるのか」という説明
宅建士の会話風
「このマンションでは、管理規約によって集会室を共用部分として定めています。共用部分についての規約内容はこちらです。」
記載の要否〇✕
マンションの共有部分は、売買は説明必要だが、貸借レベルでは説明不要。
1.宅地の売買・交換:✕
2.建物の売買・交換:✕
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:〇(今回の共有部分の説明も、専有部分の説明も別項目で必要)
4.宅地の貸借:✕
5.建物の貸借:✕
6.区分所有建物(マンション)の貸借:✕(区分所有者にならないので共有部分は説明不要)
専有部分の利用制限の規約→ 「自分の部屋についてのルール」101号室でペットを飼っていい?
買主 → 区分所有者になるので、マンション全体の共用部分の規約まで確認する
借主 → 区分所有者にはならないので、この「共用部分の規約」という独立項目は✕
専有部分の用途その他の利用の制限に関する規約
「この部屋、何に使っていい? ペットやピアノはOK?」という説明
「このマンションの自分の部屋について、管理規約上どんな使い方が禁止・制限されているのか」という説明
宅建士の会話風
「このマンションでは、専有部分は居住用に限られており、事務所としての利用は禁止されています。また、ペットの飼育やピアノの使用についても規約上の制限があります。」
記載の要否〇✕
マンションの専有部分は、売買も貸借も説明が必要。
1.宅地の売買・交換:✕
2.建物の売買・交換:✕
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:〇(今回の専有部分の説明も、共有部分の説明も別項目で必要)
4.宅地の貸借:✕
5.建物の貸借:✕
6.区分所有建物(マンション)の貸借:〇
特定の者だけに使用を許す規約
「みんなのマンションの一部だけど、誰か専用になっている場所はある?」という説明
「マンションの建物や敷地の一部について、特定の人だけが使えるというルールがあるのか」という説明
たとえば、
1階住戸だけが使える専用庭
特定の住戸が使えるバルコニー
特定の人が使える駐車場など
宅建士の会話風
「このマンションでは、101号室の前にある専用庭について、101号室の所有者だけが使用できるという規約があります。」
「こちらの駐車スペースはマンションの敷地の一部ですが、規約により特定の区分所有者だけが使用できることになっています。」
記載の要否〇✕
マンションの共有部分は、売買は説明必要だが、貸借レベルでは説明不要。
1.宅地の売買・交換:✕
2.建物の売買・交換:✕
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:〇(今回の共有部分の説明も、専有部分の説明も別項目で必要)
4.宅地の貸借:✕
5.建物の貸借:✕
6.区分所有建物(マンション)の貸借:✕(区分所有者にならないので共有部分は説明不要)
マンション修繕積立金、通常の管理費、特定の人だけ費用を減免する規約
「マンション所有者が負担するお金」3点セット
・マンション修繕積立金:「将来の修理用のお金、いくら貯めてる?」
・通常の管理費:「毎月のマンション維持費はいくら?」
・特定の人だけ費用を減免する規約「あの人だけ管理費が安い、みたいな特例ある?」
宅建士の会話風
「このマンションでは、将来の大規模修繕に備えて修繕積立金を徴収しています。現在の積立額は○○円です。また、滞納額がある場合にはその額もご説明します。」
「このマンションの管理費は月額○万円です。所有者には毎月この管理費をご負担いただきます。」
「このマンションでは、管理費などについて特定の区分所有者だけを減額する規約があります。その内容はこちらです。」
記載の要否〇✕
マンションを「買う人」の金の話
1.宅地の売買・交換:✕
2.建物の売買・交換:✕
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:〇
4.宅地の貸借:✕
5.建物の貸借:✕
6.区分所有建物(マンション)の貸借:✕
インフラ・設備
飲用水・電気・ガス・排水設備の整備状況
「この土地・建物では、水道・電気・ガス・下水などの生活インフラが整っているのか。まだなら、いつ・どう整備され、そのために特別な費用がかかるのか」という説明
会話風にまとめると、
宅建士「この物件は、水道・電気・都市ガス・公共下水がすでに整備されています。」
未整備なら、「現在はガス管が引き込まれていません。今後整備する場合には、このような費用負担が発生します。」
記載の要否〇✕
1.宅地の売買・交換:〇
2.建物の売買・交換:〇
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:〇
4.宅地の貸借:〇
5.建物の貸借:〇
6.区分所有建物(マンション)の貸借:〇
台所・浴室・便所などの設備の整備状況
「借りる部屋の設備、何が付いてる?」という説明
「この部屋、どんな生活設備が付いている?」という説明
「この建物には、キッチン・お風呂・トイレなどの設備が、どのように備わっているのか」という説明
宅建士の会話風
「こちらのお部屋には、キッチン、浴室、洋式トイレ、給湯設備が備え付けられています。エアコンについては設置されていません。」
記載の要否〇✕
建物の貸借の場合に必要となる説明事項、
1.宅地の売買・交換:✕
2.建物の売買・交換:✕
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:✕
4.宅地の貸借:✕
5.建物の貸借:〇
6.区分所有建物(マンション)の貸借:〇
買った後、トイレないんだけど?ってならないか?
たしかに、
売買・交換において
→ この独立項目はない。つまり、重要説明の義務を課していない。
→ しかし、重大な設備状況を隠してよいわけではない。錯誤取消やその他の責任が問題となる。
契約時に動くお金の説明
代金・交換差金・借賃以外に授受される金銭の額・目的
「物件代金や家賃とは別に、どんなお金を・何のために・いくら支払うのか」という説明
宅建士の会話風
売買なら
「物件の売買代金とは別にやり取りするお金についてご説明します。○○として○万円をお支払いいただきます。」
例「売買契約時に、物件の売買代金とは別に手付金として100万円を売主へ支払いお願いします。」
*手付金そのものの説明であり、あとで言及するが、その手付金の安全対策の説明は項目。
貸借なら
「毎月の家賃とは別にやり取りするお金についてご説明します。○○として○万円をお支払いいただきます。」
例「毎月の家賃8万円とは別に、契約時に敷金8万円、礼金8万円、仲介手数料8万8,000円をお支払いいただきます。」
記載の要否〇✕
1.宅地の売買・交換:〇
2.建物の売買・交換:〇
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:〇
4.宅地の貸借:〇
5.建物の貸借:〇
6.区分所有建物(マンション)の貸借:〇
手付金等の保全措置の概要
「先に支払う手付金などが、売主の倒産などで返ってこなくならないよう、どのように守られるのか」という説明
宅建士の会話風
「契約時に手付金として40万円をお支払いいただきます。この手付金については、万一売主が倒産するようなことがあっても買主様を保護できるよう、○○による保全措置を講じます。」
銀行等の金融機関による保証
指定保証機関による保証
保険機関による保証保険
完成物件では、一定の場合に指定保管機関による保管
がある。
記載の要否〇✕
*手付金=貸借にはない。手付金制度は売買系のみ対象。貸借だと敷金などが問題となる。
1.宅地の売買・交換:〇
2.建物の売買・交換:〇
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:〇
4.宅地の貸借:✕
5.建物の貸借:✕
6.区分所有建物(マンション)の貸借:✕
支払金・預り金の保全措置
代金・交換差金・借賃・権利金・敷金その他、名目を問わず、宅建業者がその不動産取引に関して受領する金銭をさす。
ただし、50万円未満のもの、保全措置済みの手付金等などは除かれる。
不動産などの品物を交換するときに、お互いの価値に差があるとき、その差を埋めるためにやり取りするお金のこと。
具体例
AさんとBさんが、お互いの土地を交換することになった。
Aさんの土地:価値 1,000万円
Bさんの土地:価値 850万円
このまま交換すると、Aさんが損をしてしまうので、Bさんは土地と一緒に現金150万円をAさんに支払うこととした。
お互いの価値のズレを埋めるために支払われた「150万円の現金」が交換差金。
「取引のために支払ったり預けたりするお金全般について、万一のときに返してもらえるような保全措置をするのか」という説明
宅建士の会話風
保全する場合なら、「今回お預かりする○万円については、万一の場合に備えて、○○機関による保全措置を講じます。」
保全しない場合なら、「今回お預かりする金銭については、保全措置は講じません。」
記載の要否〇✕
1.宅地の売買・交換:〇
2.建物の売買・交換:〇
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:〇
4.宅地の貸借:〇
5.建物の貸借:〇
6.区分所有建物(マンション)の貸借:〇
敷金等の精算に関する事項
「敷金など、契約終了時に返す・差し引くお金を、退去時にどう精算するのか」という説明
「敷金は、最後にいくら返ってくる? 何が差し引かれる?」という説明
宅建士の会話風
「契約時に敷金として10万円をお預かりします。契約終了時には、契約で定められた未払賃料や原状回復費用などを精算し、残額があれば返還します。」
記載の要否〇✕
敷金は貸借のみの問題。
1.宅地の売買・交換:✕
2.建物の売買・交換:✕
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:✕
4.宅地の貸借:〇
5.建物の貸借:〇
6.区分所有建物(マンション)の貸借:〇
同じ敷金について別の角度から2回説明する構造。
同じ「敷金」が両方の項目に登場してOK。
「敷金として10万円を預かります。これは賃貸借契約上の担保として預かるお金です」
つまり、「何のお金を、いくら払う?」
「退去するときは、未払賃料や原状回復費用などを精算し、残額を返還します」
つまり、「最後に、その敷金をどう返す・差し引く?」
重複ではなく、入口と出口を別々に説明している。
契約を破る・やめる・責任を負う説明
契約の解除に関する事項
「どんな場合に契約を解除できるのか」という説明
宅建士の会話風
「この契約を解除できる場合についてご説明します。○○の場合には、このような手続で契約を解除できます。」
例:売買なら、手付解除やローン特約による解除など
記載の要否〇✕
1.宅地の売買・交換:〇
2.建物の売買・交換:〇
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:〇
4.宅地の貸借:〇
5.建物の貸借:〇
6.区分所有建物(マンション)の貸借:〇
損害賠償額の予定・違約金に関する事項
「契約違反をした場合に、いくら損害賠償や違約金を支払うことになるのか」という説明
*定めがなくても「定めなし」と記載する必要がある
宅建士の会話風
「契約違反があった場合には、違約金として○万円を支払うという定めがあります。」
記載の要否〇✕
1.宅地の売買・交換:〇
2.建物の売買・交換:〇
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:〇
4.宅地の貸借:〇
5.建物の貸借:〇
6.区分所有建物(マンション)の貸借:〇
契約不適合責任の履行に関する措置
「購入した土地・建物に契約内容と違う欠陥などがあった場合、売主がその責任を果たせるよう、保険・保証などの備えをしているか」という説明
「買った物件に欠陥があったとき、その補償をちゃんと受けられる仕組みがある?」という説明
宅建士の会話風
たとえば住宅購入なら、「この建物について、引渡し後に契約内容に適合しない不具合が見つかり、売主が責任を負う場合に備えて、保証保険に加入しています。保険期間や保険金額などはこちらです。」
措置を講じない場合なら、「契約不適合責任の履行について、保証保険等の措置は講じません。」
記載の要否〇✕
売買・交換だけ〇、貸借は全部✕
1.宅地の売買・交換:〇
2.建物の売買・交換:〇
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:〇
4.宅地の貸借:✕
5.建物の貸借:✕
6.区分所有建物(マンション)の貸借:✕
建物そのものの状態・性能:建物健康診断の説明
未完成物件の完成時の形状・構造など
「この土地・建物は、工事が終わったらどんな形・構造・設備になるのか」という説明
「まだ現物がないけど、完成したら何ができあがるの?「完成予想図」」という説明
宅建士の会話風
宅地なら「こちらは現在造成工事中ですが、完成するとこのような形状の宅地になります。また、接する道路は幅員○mで、このような構造になる予定です。」
建物なら「こちらは現在建築中ですが、完成するとこのような建物になります。構造は○○造で、外壁・内装はこの仕様、キッチンや浴室などの設備はこのように設置される予定です。」
記載の要否〇✕
1.宅地の売買・交換:〇
2.建物の売買・交換:〇
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:〇
4.宅地の貸借:〇
5.建物の貸借:〇
6.区分所有建物(マンション)の貸借:〇
建物状況調査(インスペクション)の有無・結果の概要
国土交通省令で定める者(既存住宅状況調査技術者)が実施する、建物の構造耐力上主要な部分等の状況の調査のこと。
国土交通省令で定める者(既存住宅状況調査技術者)とは
国土交通大臣が定める講習を修了した者で、かつ、建築士のこと(施行規則15条の8)
「この中古建物はインスペクション(建物状況調査)をしたのか。したなら、どんな結果だったのか」という説明
「中古物件の健康診断をした? 結果はどうだったか?」
宅建士の会話風
調査済みなら、「こちらは既存建物です。建物状況調査を実施しており、その結果はこのようになっています。」
調査していなければ、「こちらの建物については、建物状況調査は実施されていません。」
調査済みだが、対象期間が過ぎている場合「だいぶ昔に実施された調査はありますが、実施から5年ほど経過しています。」
*対象期間について
重要事項説明の対象となる建物状況調査は、原則として実施から1年以内
RC造(鉄筋コンクリート造)・SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)等の共同住宅等については現在2年以内
記載の要否〇✕
中古建物の話なので、土地は関係なし。
そして、インスペクションは中古建物に劣化・不具合があるのかをチェックするものだから、売買か貸借かにかかわらず説明対象になる。
1.宅地の売買・交換:✕(そもそも既存建物そのものがないため)
2.建物の売買・交換:〇
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:〇
4.宅地の貸借:✕(そもそも既存建物そのものがないため)
5.建物の貸借:〇
6.区分所有建物(マンション)の貸借:〇
設計図書・点検記録などの保存状況
「この中古住宅について、設計図や検査・点検の記録など、建物の履歴が分かる書類が残っているか」という説明
「この建物のカルテや設計資料は残っているか?」という説明
宅建士の会話風
保存されている場合なら、「この中古住宅については、設計図書や検査済証、点検記録などが保存されています。」
保存されていない場合なら、「この住宅については、設計図書等が保存されていることを確認できません。」
記載の要否〇✕
中古建物の話なので、土地は関係なし。
そして、点検記録などは将来リフォームするかといった所有者側の判断との関係が強いものだから、貸借の場合には説明不要。
1.宅地の売買・交換:✕(そもそも既存建物そのものがないため)
2.建物の売買・交換:〇
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:〇
4.宅地の貸借:✕(そもそも既存建物そのものがないため)
5.建物の貸借:✕(貸借に点検記録は不要)
6.区分所有建物(マンション)の貸借:✕(貸借に点検記録は不要)
一棟の建物の維持修繕の実施状況
「このマンション、今までちゃんと修繕してきた? その履歴は?」という説明
宅建士の会話風
「このマンションでは、これまで建物全体について維持修繕が実施されており、その記録が残っています。○年に大規模修繕工事を実施しています。」
インスペクション=現在の健康診断
設計図書等 → 「資料が残っている?」
維持修繕の実施状況=過去の治療・メンテナンス履歴
記載の要否〇✕
中古マンションを買うなら、マンション全体の修繕履歴を確認。中古マンションを借りるレベルは説明不要。
1.宅地の売買・交換:✕
2.建物の売買・交換:✕
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:〇
4.宅地の貸借:✕
5.建物の貸借:✕
6.区分所有建物(マンション)の貸借:✕(貸借にメンテナンス履歴の説明は不要)
石綿(アスベスト)の使用調査
かつてビルや住宅の断熱材や防火材として広く使われた天然の鉱物繊維。
細かい繊維を吸い込むと、15年から50年の長い年月を経て肺がんや悪性中皮腫などの深刻な病気を引き起こすため、現在は製造や使用が全面的に禁止されている
「この建物、アスベストを調べた記録はある? あるなら結果は?」という説明
*「調査しろ」ではなく「調査結果の記録があるなら、その内容を説明しろ」
宅建士の会話風
調査記録がある場合なら、「この建物については、アスベストの使用の有無を調査した記録があります。調査結果はこのようになっています。」
調査結果の記録が確認できない場合は、「この建物について、アスベスト使用の有無に関する調査結果の記録は確認されていません。」
記載の要否〇✕
アスベストは建物に使用されている建材等の問題→建物なら売買・貸借どちらも〇
1.宅地の売買・交換:✕
2.建物の売買・交換:〇
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:〇
4.宅地の貸借:✕
5.建物の貸借:〇
6.区分所有建物(マンション)の貸借:〇
耐震診断の内容
対象になるのは、原則として1981年(昭和56年)6月1日より前に新築工事に着手した建物
逆に、同日以降に新築工事に着手した建物は、この耐震診断に関する35条説明事項の対象から除かれる
「この古い建物、地震にどれくらい耐えられるか調べた? 調べたなら結果は?」という説明
「この建物が旧耐震基準の建物で、一定の耐震診断を受けている場合、その診断結果はどうだったのか」という説明
宅建士の会話風
耐震診断を受けている場合なら、「こちらは昭和56年6月1日より前に工事着手された建物ですが、耐震診断を受けています。診断結果はこちらの内容となっています。」
記載の要否〇✕
昔の建物ならあてはまる
1.宅地の売買・交換:✕
2.建物の売買・交換:〇
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:〇
4.宅地の貸借:✕
5.建物の貸借:〇
6.区分所有建物(マンション)の貸借:〇
インスペクション → 劣化・雨漏りなど「現在の建物状態」
耐震診断 → 「地震に対する安全性」
住宅性能評価を受けた新築住宅である旨
「この新築住宅、国の制度に基づく“住宅の成績表”を取っている?」という説明
「この新築住宅は、第三者機関による住宅性能評価を受けた住宅なのか」という説明
具体的には「設計住宅性能評価書」「建設住宅性能評価書」
宅建士の会話風
「こちらは新築住宅で、登録住宅性能評価機関による住宅性能評価を受けています。住宅性能評価書も交付されています。」
記載の要否〇✕
住宅性能評価=「新築住宅を買う人向け」貸借は全部✕
1.宅地の売買・交換:✕
2.建物の売買・交換:〇
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:〇
4.宅地の貸借:✕
5.建物の貸借:✕
6.区分所有建物(マンション)の貸借:✕
ローン説明
金銭の貸借のあっせん
「物件を買うためのローンを宅建業者があっせんする場合、どんな条件のローンなのか、そしてローンが通らなかったら契約をどうするのか」という説明
「あっせんの内容」は、
融資をする金融機関・融資額・融資期間・金利・返済方法・保証料・ローン事務手数料など
宅建士の会話風
3,000万円のマンションを買う場合なら、
「購入資金について、○○銀行の住宅ローンをご紹介します。融資予定額は2,500万円、金利や返済期間などの条件はこちらです。」
「もし住宅ローンの審査が通らず融資を受けられなかった場合には、契約上はこのように取り扱います。」という説明。
記載の要否〇✕
貸借で、ローンの話は必要ない。
1.宅地の売買・交換:〇
2.建物の売買・交換:〇
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:〇
4.宅地の貸借:✕(貸借はローン組まない)
5.建物の貸借:✕(貸借はローン組まない)
6.区分所有建物(マンション)の貸借:✕(貸借はローン組まない)
災害リスク4点セット説明
造成宅地防災区域、土砂災害警戒区域、津波災害警戒区域、水害ハザードマップ上の所在地
造成宅地防災区域
「この土地・建物が、造成された宅地について災害防止のため特に対策が必要とされている区域内にあるか」という説明
山林や農地などの土地を住宅などが建てられるように、切土・盛土・整地・地盤改良・擁壁や排水施設の設置などを行って整備した土地のこと
切土(きれど):高い土地を削り取って平らにすること。
盛土(もりど):低い土地や谷などに土を盛って平らにすること。
擁壁(ようへき)の設置:がけ崩れや土砂の流出を防ぐための壁を作ること。
排水施設の設置:雨水などを流す側溝や排水路を整備すること。
土砂災害警戒区域
「この土地・建物が、土砂崩れなどの土砂災害のおそれがある警戒区域内にあるか」という説明
津波災害警戒区域
「この土地・建物が、津波災害に備える必要がある警戒区域内にあるか」という説明
水害ハザードマップ上の所在地
「水害ハザードマップ上で、この土地・建物がどこに位置しているのか」という説明
記載の要否〇✕
危険な地域はすべて説明が必要
1.宅地の売買・交換:〇
2.建物の売買・交換:〇
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:〇
4.宅地の貸借:〇
5.建物の貸借:〇
6.区分所有建物(マンション)の貸借:〇
貸借契約の期間・終了
契約期間・契約の更新
「この物件をいつまで借りられるのか。また、契約期間が終わった後に更新できるのか」という説明
「何年間借りられる? その後も更新できる?」という説明
宅建士の会話風
建物賃貸なら、「この賃貸借契約の期間は2年間です。契約期間満了後は、契約で定められた条件に従って更新することができます。」
記載の要否〇✕
更新するかどうかは継続的な賃借についてのみ問題となる
1.宅地の売買・交換:✕
2.建物の売買・交換:✕
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:✕
4.宅地の貸借:〇
5.建物の貸借:〇
6.区分所有建物(マンション)の貸借:〇
定期借地権を設定する旨
存続期間を50年以上として設定し、契約の更新や建物再築による期間延長をせず、建物買取請求をしない旨の特約を設けることができる借地権のこと。
「この土地は、契約更新のない定期借地権として借りることになる」という説明
「ずっと更新して借り続けられる土地ではなく、あらかじめ期間を区切って借りる土地ですよ」という説明
宅建士の会話風
「この土地は、借地借家法22条の定期借地権としてお貸しする土地です。存続期間は50年以上で設定され、契約の更新はないという内容になっています。」
記載の要否〇✕
「この土地、期限付きで借りる土地ですよ」→ 宅地貸借だけ問題となる
1.宅地の売買・交換:✕
2.建物の売買・交換:✕
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:✕
4.宅地の貸借:〇
5.建物の貸借:✕(定期建物賃貸借(定期借家)という制度がある)
6.区分所有建物(マンション)の貸借:✕(定期建物賃貸借(定期借家)という制度がある)
定期建物賃貸借、終身建物賃貸借を設定する旨
契約で決めた期間が終わると、更新されずに賃貸借契約が終了する建物の賃貸借
終身建物賃貸借制度とは?
高齢者の居住の安定確保に関する法律に基づき、借家人が生存している期間のみ存続し、死亡時に相続されることなく終了する一代限りの賃貸契約
対象は60歳以上の高齢者で、バリアフリー基準を満たした認可住宅で利用可
宅建士の会話風
定期借家なら「このマンションの賃貸借契約は、通常の賃貸借ではなく定期建物賃貸借です。契約期間は2年間で、期間満了時に更新はありません。引き続き居住する場合には、貸主との合意により改めて契約する必要があります。」
終身建物賃貸借なら「こちらは終身建物賃貸借契約で、賃借人がお亡くなりになるまで契約が継続する制度が適用されます。」
記載の要否〇✕
「この建物、期限付き(or死ぬまで期限なし)で借りる建物ですよ」→ 建物貸借だけ問題となる
1.宅地の売買・交換:✕
2.建物の売買・交換:✕
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:✕
4.宅地の貸借:✕(定期借地権という制度がある)
5.建物の貸借:〇
6.区分所有建物(マンション)の貸借:〇
契約終了時の建物の取壊し
「借りている土地の契約が終わったとき、その土地の上に建てた建物を取り壊す約束があるのか」という説明
「土地を返すとき、建物は壊して更地にするの?」という説明
「土地だけ借りて建物を建てた。契約終了時、その建物をどうする?」
宅建士の会話風
「この土地の賃貸借契約が終了したときは、土地上に建てた建物を借主様の負担で取り壊して、更地にして返還するという定めがあります。」
記載の要否〇✕
「宅地を借りる → その土地の上に建物がある → 土地の契約終了時にその建物をどうするか」という場面
1.宅地の売買・交換:✕
2.建物の売買・交換:✕
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:✕
4.宅地の貸借:〇
5.建物の貸借:✕
6.区分所有建物(マンション)の貸借:✕
管理を誰がする?の説明
宅地の管理の委託先
「この土地の管理を第三者に任せている場合、誰が管理しているのか」という説明
「この土地について何かあったら、誰が管理しているの?」という説明
宅建士の会話風
「この土地の管理は、○○管理株式会社に委託されています。会社名と所在地はこちらです。」
記載の要否〇✕
1.宅地の売買・交換:✕
2.建物の売買・交換:✕
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:✕(マンション全体の管理委託先という別項目あり)
4.宅地の貸借:〇
5.建物の貸借:✕(建物の管理が委託されている場合の管理委託先を説明する別項目あり)
6.区分所有建物(マンション)の貸借:✕(建物の管理が委託されている場合の管理委託先を説明する別項目あり)
宅地を借りる → 土地の管理会社は誰?
建物を借りる → 建物の管理会社は誰?
マンション売買 → マンション全体の管理会社は誰?
建物の管理が委託されている場合
大家Y → ○○賃貸管理会社へ建物管理を委託
「この部屋、何かあったら誰が管理してくれるの?」という説明
「この借りる建物の管理を誰かに任せている場合、誰が管理しているのか」という説明
宅建士の会話風
「こちらの建物の管理は、○○不動産管理株式会社に委託されています。設備の不具合など、管理に関する窓口はこちらになります。」
記載の要否〇✕
1.宅地の売買・交換:✕
2.建物の売買・交換:✕
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:✕(マンション全体の管理委託先という別項目あり)
4.宅地の貸借:✕(宅地の管理委託先という別項目あり)
5.建物の貸借:〇
6.区分所有建物(マンション)の貸借:〇
宅地を借りる → 土地の管理会社は誰?
建物を借りる → 建物の管理会社は誰?
マンション売買 → マンション全体の管理会社は誰?
区分所有建物(マンション)の一棟・敷地の管理委託先
「このマンション全体の管理会社はどこ?」という説明
「このマンション全体とその敷地を、どの管理会社が管理しているのか」という説明
例えば、以下の管理
エントランス
廊下
エレベーター
共用部分
建物全体
敷地
宅建士の会話風
「このマンションの建物全体と敷地の管理は、○○マンション管理株式会社に委託されています。管理会社の名称と所在地はこちらです。」
記載の要否〇✕
1.宅地の売買・交換:✕
2.建物の売買・交換:✕
3.区分所有建物(マンション)の売買・交換:〇
4.宅地の貸借:✕(宅地の管理委託先という別項目あり)
5.建物の貸借:✕(建物の管理が委託されている場合の管理委託先を説明する別項目あり)
6.区分所有建物(マンション)の貸借:〇(*建物の管理が委託されている場合の管理委託先を説明する別項目あり)
6.たとえばマンションを借りる場合には、
部屋の賃貸管理会社=A社
マンション全体の管理会社=B社
というように、別会社になることもあり得る。両方から説明必要。
宅地を借りる → 土地の管理会社は誰?
建物を借りる → 建物の管理会社は誰?
マンション売買 → マンション全体の管理会社は誰?
過去問あるあるテーマ:35条書面「重要事項説明書(重説)」と37条書面「契約内容記載書面」の違い
過去問によく出るテーマ:複数の業者が関係してくる重要事項説明
令和7年度 問30 ア
売主らは、共同する全社が各個に重要事項説明を実施すると、かえって買主を混乱させると考え、買主の了解を得た上で、A社1社を幹事社とし、A社の宅地建物取引士が単独で重要事項説明書に記名のうえ、買主に交付し説明を行った。
解答表示
説明をA社の宅建士1人にまとめること自体は可能です。しかし、A社の宅建士しか記名しておらず、B社・C社の宅建士の記名がないため違反です。
2.令和4年度 問40 イ
建物の貸主が宅地建物取引業者で、代表者が宅地建物取引士であり建物の事情に詳しいことから、その代表者が作成し、記名した重要事項説明書がこちらになります。当社の宅地建物取引士は同席しますが、説明は貸主の代表者が担当します。
解答表示
建物の貸借では、自ら貸主となる業者は35条の義務者ではありません。義務者は媒介業者です。媒介業者の宅建士が同席するだけで、貸主側に説明を丸投げすることはできません。
3.令和元年度 問41 選択肢2
宅地建物取引業者である売主は、他の宅地建物取引業者に媒介を依頼して宅地の売買契約を締結する場合、重要事項説明の義務を負わない。
解答表示
媒介業者に依頼しても、宅建業者である売主の35条義務は消えません。
4.平成19年度 問40 選択肢4
宅地建物取引業者Aが売主Bと買主Cの間の建物の売買について媒介を行おうとしている。Aが、宅地建物取引業者Dと共同で媒介を行う場合、35条書面にAが調査して記入した内容に誤りがあったときは、Aだけでなく、Dも業務停止処分を受けることがある。
解答表示
調査を担当したのがAでも、共同媒介業者Dにも責任が及ぶことがあります。
5.平成15年度 問37 選択肢3
宅地の売買について、売主A、Aの媒介業者B及び買主の媒介業者Cの三者がいずれも宅地建物取引業者である場合は、B及びCのみならず、Aも、買主に対して法第35条に規定する重要事項の説明をすべき義務を負う。
解答表示
売主業者A・売主側媒介B・買主側媒介Cの全員が義務者です。
6.平成10年度 問39 選択肢1
共通設定は、宅建業者A・Bが共同媒介を行い、Aの宅建士をa、Bの宅建士をbとするものです。
AとBは、a一人を代表として、宅地の買主に対し重要事項説明書を交付して重要事項について説明させることができる。
解答表示
代表する宅建士1人による説明で足ります。
7.平成10年度 問39 選択肢2
AとBは、重要事項についてaとbに分担して説明させるときでも、aが単独で記名した重要事項説明書を交付させれば足りる。
解答表示
説明を分担することは可能ですが、書面にはaだけでなくbの記名も必要です。
8.平成10年度 問39 選択肢4
重要事項説明書に記載された事項のうち、Aが調査及び記入を担当した事項の内容に誤りがあったとき、Aとともに、Bも指示処分を受けることがある。
解答表示
担当外だからといって、Bが当然に免責されるわけではありません。
9.平成7年度 問42 選択肢1
宅地建物取引業者Aは、宅地を自ら売主として売却するため、他の宅地建物取引業者Bにその代理を依頼し、宅地建物取引業者Cに売却する契約を締結しようとしている。Aは、Cに対し法第35条の規定に基づく重要事項説明書を交付する義務はなく、Bがその義務を負う。
解答表示
売主業者Aと代理業者Bの双方が義務者です。
なお、現在の法律では買主Cが宅建業者なので、口頭説明は省略できますが、35条書面の交付は必要です。
過去問あるあるテーマ:細かいところ見落としがちシリーズ
令和6年 問37 肢イ
建物状況調査後「1年を経過していない」ものは説明対象。
RC・SRC造の共同住宅等は2年
平成30年 問35 肢4
30万円の預り金は「50万円未満」のため、保全措置の説明対象外
令和元年 問39 肢2
抵当権が引渡しまでに抹消予定でも、現在登記されている以上は説明する
令和3年12月 問35 肢2
35条書面を「売買契約成立後、遅滞なく」交付するのでは遅い。成立する前かどうかチェック
令和3年10月 問33
水害ハザードマップが存在しない場合は「存在しない旨」を説明
ハザードマップの添付だけでは足りず、物件の概ねの位置を示す
洪水・雨水出水・高潮のうち一つでよいのではなく、作成されているものをそれぞれ提示
平成28年 問36改 肢ウ
代金・交換差金・借賃は不要だが、それ以外の金銭は「額と目的」を説明
平成29年 問41 肢4
修繕積立金は規約の内容だけでなく「既に積み立てられている額」も説明
令和2年12月 問42 肢2
建築確認済証がない場合は「その旨」を説明すればよい
令和4年 問34
耐震診断を受けた「その旨」だけでなく、「その内容」を説明
令和4年 問34 肢3
石綿調査結果の記録がある場合は「その内容」を説明
令和3年12月 問35 肢3
記名する宅建士は専任でなくてよく、売主など契約当事者の記名も不要
令和6年 問26 肢イ
説明する宅建士も、書面に記名する宅建士も、専任である必要はない
令和4年 問35 肢1
従業者証明書や従業者名簿の提示は、宅建士証の代わりにならない
令和5年 問33 肢4
電子交付を口頭で依頼されても足りず、書面・電子的方法による承諾が必要
令和5年 問42 肢ア
宅建士証は請求されたときだけでなく、重説時に必ず提示する
平成29年 問33 肢1
売買の媒介で35条説明を受けるのは買主。売主への説明は不要




