営業保証金制度、弁済業務保証金制度は、毎年1問ずつ出題されるほど重要。
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宅建業法の全体像(出題単元一覧)
宅地建物取引業法の条文通りに学習を進めていけばよい。
1つ1つ条文をインプットして、すぐに過去問でアウトプットしていきましょう。
これが最短合格ルートです。
条文目次
第一章 総則(宅建業法の目的、定義)
第二章 免許(第三条―第十四条)
第三章 宅地建物取引士(第十五条―第二十四条)
第四章 営業保証金(第二十五条―第三十条)⇒このページはこの単元を解説しています。
第五章 業務
第一節 通則(第三十一条―第五十条の二の四)
第二節 指定流通機構(第五十条の二の五―第五十条の十五)
第三節 指定保証機関(第五十一条―第六十三条の二)
第四節 指定保管機関(第六十三条の三―第六十四条)
第五章の二 宅地建物取引業保証協会(第六十四条の二―第六十四条の二十五)⇒このページはこの単元を解説しています。
第六章 監督(第六十五条―第七十二条)
第七章 雑則(第七十三条―第七十八条の四)
第八章 罰則(第七十九条―第八十六条)
宅建業法~営業保証金~
そもそも営業保証金制度とは?
不動産取引で消費者が損失を受けた場合において、その損失をきちんと補償することができるようにするために、宅建業者が営業を開始する前に、供託所に供託させる制度。
1,宅建業者が供託所に供託する場面
2,消費者が損害を受けた場合に、供託所から還付してもらう場面
3,宅建業者が廃業などで、供託所から供託金を取り戻す場面
宅建業者が供託所に供託する場面
宅建業者はどこの供託所に供託するか?
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供託すべき金額はいくらか?
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その他の事務所(支店)1つにつき500万円(25条2項、施行令2条の4)。
*これ以上の金額は供託されないので、消費者側の視点からするとこれ以上の金額は供託所から還付されないということ
供託の支払い方法は?
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国債証券
地方債証券
その他の国土交通省令で定める有価証券
これら4種類で支払い可能(25条1項、3項、施行規則15条の2)。
なお、手形や小切手、株券により供託は不可
有価証券で支払う場合、その額面通りに評価してくれるか?
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営業保証金を供託した後にやることは?
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供託物受入れの記載のある供託書の写しを添付して、その旨を免許権者に届け出なければならない(25条4項)。
この届出をした後でなければ、その事業を開始することができません(25条5項)。
「供託した旨の届出」がない場合に、免許権者がやることは?
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この催告が到達した日から1か月以内に宅建業者が営業保証金の供託の届出をしないときは、その免許を取り消すことができる(同条7項)。
事務所を新設した場合、どの供託所に供託するか?
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そして、供託した旨の届出を免許権者にした後でなければ、その事務所(新設した事務所)で事業を開始することはできない。(26条2項、25条4項、5項)。
事務所の新設と、事務所の廃止を同時に行った場合の営業保証金の供託方法は?
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例 事務所を1か所設置し、同時に事務所を1か所廃止した場合
「営業保証金の変換」とは?
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例 現金を有価証券へ、有価証券を現金へ
「営業保証金の変換」した後にやることは?
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宅建業者は、遅滞なく、その旨を、供託書正本の写しを添付して、免許権者に届け出る必要がある(施行規則15条の4の2)。
主たる事務所を移転して最寄りの供託所が変わる場合、預けてある営業保証金はどうなるか?
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①預けてある営業保証金が現金の場合
「保管替え」で足りる。
宅建業者は、遅滞なく、費用(手数料)を予納して、営業保証金を供託している供託所に対し、移転後の主たる事務所のもよりの供託所への営業保証金の「保管替え」を請求しなければならない(29条1項)。
「保管換え」請求をしたことを、供託書正本の写しを添付して、免許権者に届け出ることが必要(施行規則15条の4)。
②預けてある営業保証金が「有価証券のみ」「金銭と有価証券」の場合
二重供託する必要がある。
宅建業者は、保管替えを請求することができず、遅滞なく、移転後の主たる事務所のもよりの供託所へ新たに営業保証金を供託する必要がある。
新しい供託所へ支払いをした後、遅滞なく、その旨を、供託書正本の写しを添付して、免許権者に届け出る必要(施行規則15条の4)
二重供託した後、預けてある供託金の取戻しを行う。
この取戻しには、公告不要。
消費者が損害を受けた場合に、供託所から営業保証金を還付してもらう場面
還付を受けるための要件は?
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ただし、宅建業者は、「宅建業者と宅建業に関し取引をした」としても、還付を受けることはできない(27条1項かっこ書)。
「取引」とは:自らで売買・交換、代理媒介で売買・交換・貸借すること。
還付の請求方法は?
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*通知書とは、供託物払渡請求書及び債権額、債権発生の原因たる事実、供託者の氏名または名称及び住所等を記載した書類のこと。
本店および支店2つある宅建業者から被害を受けた場合、被害者が還付される額(損害の補償額)は?
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つまり、本問だと、1500万まで。損害の額が供託されている営業保証金の額を上回っている場合、全額が還付されるわけではない。
内訳
本店1000万
支店500万×2
被害者に供託所から後、供託所にあるべきお金がなくなったわけだが、その場合の補填の流れは?
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→供託所は免許権者に還付した旨を通知
→免許権者は宅建業者に不足額を補填するよう通知
→通知から2週間以内に不足額を供託所に供託(28条1項、営業保証金規則5条)
→供託したら、その旨の通知を2週間以内に免許権者へ届出(28条2項)
宅建業者が廃業などで、供託所から供託金を取り戻す場面
「営業保証金の取戻し」とは?
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*消費者保護のために供託されたものなので、すぐに返還してもらえるわけではなく、宅建業者は、一定の手続をとる必要がある
営業保証金の「全部取戻し」ができる場合と、「一部の取戻し」ができる場合とは?
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[営業保証金の全部の取戻しができる場合]
① 免許を更新せず、免許の有効期間が満了した場合
② 破産や廃業等により免許が失効した場合
③ 個人の場合は死亡した場合、法人の場合は合併により消滅した場合
④ 免許が取り消された場合
⑤ 主たる事務所が移転し、もよりの供託所が変わった場合(預けてある営業保証金が「有価証券のみ」「金銭と有価証券」の場合で、宅建業者が新しい供託所へ二重供託し、あとから取り戻す場面)
⑥ 保証協会の社員となった場合
[営業保証金の一部の取戻しができる場合]
① 一部の事務所を廃止した場合(超過している額を取り戻すこととなる)
営業保証金の取戻しの方法は?
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宅建業者であった者は、
還付請求権を有する者(被害者)に対して、
6か月を下らない(=6か月以上)の一定の期間内に申し出るべき旨を公告し、
この期間内に申出がなかったときに限り、
取戻しができる(30条2項本文)。
+この公告をすると同時に、遅滞なく、公告した旨を、免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事に届出なければならない(営業保証金規則7条3項)。
+期間内に債権の申出がないときは、この届出をした者は、その旨の証明書を、免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事に請求することができる。
例外:公告不要
ただし、
①取戻し事由が発生してから10年を経過した場合
②主たる事務所が移転し、もよりの供託所が変わった場合(二重供託となったものを取り戻す場面なので広告不要)
③保証協会の社員となった場合(被害者は、弁済業務保証金から還付されるので広告不要)
公告をせずに直ちに営業保証金の取戻しをすることができる
(30条2項本文かっこ書、30条2項ただし書、64条の14、営業保証金規則7条3項参照)
*一部の事務所を廃止した場合は、被害者に対して公告必要
宅建業法~弁済業務保証金(宅地建物取引業保証協会)~
そもそも弁済業務保証金制度とは?
宅建業者が、宅地建物取引業保証協会(保証協会)に加入して社員になることにより、営業保証金を供託所に供託する義務を免除するというもの。
営業保証金制度が消費者保護のために設けられた制度とはいえ、これから宅建業を始めようという人たちからすれば膨大な初期費用といえる。
そこで、そのような負担を軽減する「弁済業務保証金制度」が作られた。
1,宅建業者が保証協会の社員になる場面(分担金を納付する場面)
2,保証協会が供託所へ弁済業務保証金を供託する場面
3,消費者が損害を受けた場合に、供託所から還付してもらう場面
4,宅建業者が廃業などで、保証協会の社員をやめる場面
宅建業者が保証協会の社員になる場面(分担金を納付する場面)
「宅地建物取引業保証協会」(保証協会)とは?
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保証協会は、新たに社員が加入し、又は社員がその地位を失ったときは、直ちに、その旨を社員である宅建業者が免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事に報告しなければならない(64条の4第2項)。
現在、保証協会には、
「公益社団法人全国宅地建物取引業保証協会」(ハトのマーク)
「公益社団法人不動産保証協会」(うさぎのマーク)
の2つが存在。
宅建業者は、どちらか一方の保証協会にしか加入することができない(両方加入はできない)
保証協会の仕事内容とは?
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1,苦情の解決(64条の3第1号)
2,取引士等に対する研修(64条の3第2号)
3,弁済業務(64条の3第3号)
任意的業務
1,一般保証業務(64条の3第2項1号)
2,手付金等保管事業(64条の3第2項2号)
3,研修の実施に要する費用の助成(64条の3第2項3号)
4,宅建業の健全な発達を計るため必要な業務(64条の3第3項)
なぜ保証協会が仲立ち(宅建業者と供託所との間)することで、安くできるのか?
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本来であれば、
宅建業者ごとに、自分専用の営業保証金を、供託所に寝かせることになる。
本店:1,000万円
支店:1店につき500万円
事故を起こす可能性は低いため、どの業者も供託所に寝かせておくのはもったいない。
そこで、多数の宅建業者が、
本店:60万円
支店:1店につき30万円
を保証協会へ納付し、保証協会がこれらをまとめて供託する。
ただし、60万円の限度で、責任まで安くなるわけではない。
もし、宅建業者Aの事故で、供託所から消費者に1,000万円が還付された場合、
1,供託所から被害者へ1000万還付
2,保証協会が供託所へ、還付額相当額を補充する
3,保証協会は、宅建業者Aへ「還付充当金」を請求
4,万が一、A社から回収できなければ、保証協会の準備金、それでも不足すれば保証協会は、全社員から「特別弁済業務保証金分担金」を徴収できる
という仕組み。
弁済業務保証金分担金(分担金)の納付方法は?(現金or有価証券も可能か?)
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弁済業務保証金分担金(分担金)の額は?
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主たる事務所(本店)60万円
その他の事務所(支店)1つにつき30万円(64条の9第1項、施行令7条)
預けてある分担金の金利は返還してもらえるのか?
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保証協会は社員から還付充当金が支払われなかったときに備えて「準備金」を積み立てておかなければならない。
*特別弁済業務保証金分担金
「準備金」をあててもなお不足する場合、全社員に対して「特別分担金」の納付を通知する。
通知から1か月以内に納付しないと社員の地位を失う。
新たに事務所(支店)を設置した場合の納付方法は?
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この期間内に納付しないときは、その宅建業者は、社員としての地位を失う(64条の9第3項)。
社員としての地位を失ってしまった宅建業者が宅建業を続けるには、社員としての地位を失った日から1週間以内に、営業保証金を供託し、その旨を免許権者に届け出る必要(64条の15)
保証協会が供託所へ弁済業務保証金を供託する場面
弁済業務保証金分担金(分担金)の供託方法は?(現金or有価証券も可能か?)
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弁済業務保証金を供託した場合、保証協会は、その供託物受入れの記載のある供託書の写しを添付して、その旨を社員である宅建業者の免許権者に届け出なければならない(64条の7第3項、25条4項)
*注意:供託をした後の届出は、宅建業者ではなく、保証協会が行う
弁済業務保証金の供託金額は?
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法務大臣及び国土交通大臣の定める供託所に供託する(同条2項)
消費者が損害を受けた場合に、供託所から還付してもらう場面
弁済業務保証金の還付をための要件は?
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弁済業務保証金の還付を受けることができるのは、「保証協会の社員である宅建業者と宅建業に関し取引をした者」(64条の8第1項)。
ここでいう「取引をした者」には、その宅建業者が保証協会に加入する前に取引をした者も含まれる(同条同項かっこ書)。
*宅建業者は、「宅建業者と宅建業に関し取引をした」としても、還付を受けられる者とはいえない(64条の8第1項かっこ書)。
②還付の対象となる債権
「(宅建業の)取引により生じた債権」
還付される金額は?
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社員である宅建業者が、社員でないとした場合に供託すべき営業保証金に相当する額の範囲内であるとされている(64条の8第1項)
被害者がとるべき還付の方法は?
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2,消費者は供託所へ、還付請求ができる(64条の8第2項)
3,供託所は、還付した旨を国土交通大臣に通知
4,国土交通大臣は、保証協会へ通知
5,保証協会は、通知を受けた日から2週間以内に、還付された額に相当する弁済業務保証金を供託(64条の8第3項、保証協会弁済業務保証金規則4条)
6,保証協会は、宅建業者へ不足分を納付するよう通知(64条の10第1項)
7,宅建業者は不足分を保証協会へ納付(64条の10第2項)
*もし納付できないなら、協会社員としての地位を失う。(64条の10第3項)
*社員としての地位は復権できないので、1週間以内に営業保証金を自ら供託するしかない(別の保証協会に加入可能ではあるが、協会側の審査が厳しくなる)
宅建業者が廃業などで、保証協会の社員をやめる場面
「弁済業務保証金の取戻し」とは?
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「分担金の返還」とは?
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保証協会が供託所から預けたお金を取り戻すにあたって、公告の要否は?
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これに対して、社員である宅建業者がその一部の事務所を廃止したことを理由として、弁済業務保証金を取り戻す場合、保証協会は、公告する必要がない(64条の11第4項参照)。
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